飯田線は伊奈八幡を出ると左に大きくカーブし、次の下山村辺りで、
進路を西に向ける。
そこは山間にあって比較的平坦に見える小さな盆地で、天竜川の支流の
松川や野底川が町中を流れている。
鼎、切石と停車を重ね、その先で北東方向に向きを変え、更に東寄り
に進路を修正しながら飯田に向かい、次の桜町で東に向き、伊那上郡を
出て進路をようやく元の北に向ける。
実はこの伊那上郡から直線で2㎞ほど南に行くと、先ほど進路を変え
始めた下山村の駅が有る。ここでは飯田線の線路が、その盆地の中を大
きく「Ωの字」を描くように迂回しているのだ。
かつて「下山ダッシュ」が話題になった事があった。
このΩ形付け根の下山村と伊奈上郡は、鉄道で移動するより一旦下車し、
町中をダッシュした方が早く着けると言うものだ。
しかし、実際のルートを国土地理院の標高地図や道路地図などで調べて
みると、そう簡単では無い事が解る。
この間の鉄道路線は約7㎞で、列車により多少の差はあるが標準的な
所要時間は13分前後である。
又途中の飯田での停車時間も色々で、中には30分近く停まる場合もある。
仮に下山村駅で下車し、伊那上郡に向かうルートを地図で調べてみる。
この付近の標高は427m、この先で松川に架かる新飯田橋を渡り、更に支
流の野底川に架かる睦橋を渡るが、この間の800m程はほぼ平坦で標高差
はない。
ここから先は左岸に出て、1.2㎞北上するが、ひたすら上り道で伊奈上郡
では498mになり、この間で71mも上っている。
今乗っている列車のこの間の所要は21分であるから、下りて猛ダッシュ
してもまず列車に追いつくのは無理であろう。
伊那上郡から逆に下っていくなら、なんとかなるかも知れないが、町中を
ダッシュで走り抜ける等は危険この上ない行為で、非難もあったようだ。
途中には信号機もあるであろうし、何よりも他の通行人にとっても迷惑こ
の上ない。決して勧められるものでは無い。(続)
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進路を西に向ける。
そこは山間にあって比較的平坦に見える小さな盆地で、天竜川の支流の
松川や野底川が町中を流れている。
鼎、切石と停車を重ね、その先で北東方向に向きを変え、更に東寄り
に進路を修正しながら飯田に向かい、次の桜町で東に向き、伊那上郡を
出て進路をようやく元の北に向ける。
実はこの伊那上郡から直線で2㎞ほど南に行くと、先ほど進路を変え
始めた下山村の駅が有る。ここでは飯田線の線路が、その盆地の中を大
きく「Ωの字」を描くように迂回しているのだ。
かつて「下山ダッシュ」が話題になった事があった。
このΩ形付け根の下山村と伊奈上郡は、鉄道で移動するより一旦下車し、
町中をダッシュした方が早く着けると言うものだ。
しかし、実際のルートを国土地理院の標高地図や道路地図などで調べて
みると、そう簡単では無い事が解る。
この間の鉄道路線は約7㎞で、列車により多少の差はあるが標準的な
所要時間は13分前後である。
又途中の飯田での停車時間も色々で、中には30分近く停まる場合もある。
仮に下山村駅で下車し、伊那上郡に向かうルートを地図で調べてみる。
この付近の標高は427m、この先で松川に架かる新飯田橋を渡り、更に支
流の野底川に架かる睦橋を渡るが、この間の800m程はほぼ平坦で標高差
はない。
ここから先は左岸に出て、1.2㎞北上するが、ひたすら上り道で伊奈上郡
では498mになり、この間で71mも上っている。
今乗っている列車のこの間の所要は21分であるから、下りて猛ダッシュ
してもまず列車に追いつくのは無理であろう。
伊那上郡から逆に下っていくなら、なんとかなるかも知れないが、町中を
ダッシュで走り抜ける等は危険この上ない行為で、非難もあったようだ。
途中には信号機もあるであろうし、何よりも他の通行人にとっても迷惑こ
の上ない。決して勧められるものでは無い。(続)
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