岡山県は瀬戸内海に面している。
地図を見ると玉野市沖合に浮かぶ直島諸島や小豆島を初めとした島々は、
殆どが対岸の香川県に属し、瀬戸内海上に引かれた県境は、より岡山側
沿岸近くにある。
そのせいなのか、岡山県の漁業は振るわず、「海面漁業」・「海面養
殖業」での産出額は、海のない県を除けば全国でも最下位クラスの35位
である。「海面漁業」の漁獲量で見ても更に低く39位だ。
県内生産の内訳は、牡蠣や海苔等の養殖、「海面養殖業」が圧倒的で
全体の84%を占めている。海で魚や貝をとる「海面漁業」は僅かに15%
程度で、残りは鮒や鮎、鰻をとる「内面漁業」と、鱒類や鰻などの「内
面養殖業」だ。
しかし「内面漁業」を見れば、割合は少ないが生産状況(漁獲量)は、
鮒は全国1位、鰻が2位を誇り、県下に吉井川・旭川・高梁川の三大河
川を有するだけに天然物が多く面目躍如といったところだ。
因みに養殖では、牡蠣が3位、鰻が13位となっている。
県は昨年、旬の魚をもっと知って貰おうと、「おかやま旬の魚総選挙」
と銘打って、季節毎の「顔となる魚」の総選挙を行った。
ノミネートされた22種類の水産物の中から、季節毎の推し魚を県民に選
んで貰う試みだ。
結果「春」の魚介類1位は、サワラで、以下マダイ、イカと続いた。
「夏」はマダコ、アユ、ハモの順で、「秋」はチヌ、ママカリ、ワタリ
ガニ、「冬委」はカキ、イイダコ、ヒラメがそれぞれ上位3位までにラ
ンクインした。
個人的には、大好物の瀬戸内海の穴子が選ばれなかったのが残念だ。
今回の結果を受けた県は、「おかやま旬の魚」として、県の内外にPR
を強化していくという。(続)
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