簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
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絞り商の屋敷 (東海道歩き旅・尾張の国)

2022-06-20 | Weblog
 有松は天明の大火で、悉く茅葺きの町屋を焼失する災難に見舞われた。
その後藩の援助を受けた復興に際して、建物は火災に強い防火を考慮し
た建物に建て替えられた。
 
 屋根は桟瓦葺きとし、壁は漆喰等を塗り込んだ塗籠造りに改め、隣屋
と接する屋根には延焼防止の卯建を設けて町の再建を果たす事になる。





 その代表的な建築物が、県指定文化財の服部邸(井桁屋)で、母屋の
二階は黒漆喰の塗り籠め造りで虫籠窓をはめ、屋根には瓦葺きの立派な
卯建を上げている。
 隣接する蔵は土蔵造りで、白漆喰の塗り籠め、腰回りは海鼠壁である。
江戸時代末期から明治元年までに建てられたものらしく、当時の姿を留
める有松を代表する建物群だという。





 岡家住宅は、名古屋市指定の有形文化財である。
一階は連子格子と海鼠壁、二階は虫籠窓の塗り籠め造りの建物で、江戸
時代末期に建てられたものらしい。重厚で特徴的な建物は、有松の絞り
問屋の建築形態を良く残していると言われている。

 他にも小塚家、竹田家、中濱家などの住宅や蔵が有り、黒を基調とし
た重厚な作りは見応え充分だ。それらの建物は江戸から、明治を経て、
昭和の時代に到る間に二階の高さが段々に高くなるのが特徴という。

 有松の絞り商は、東海道を旅する旅人に、店頭販売を行うため主屋を
街道に面して建て、広い間口を解放して店舗とした。その主屋は木造二
階建て、切妻桟瓦葺で、平入りを基本とした。
是が統一感のある町並となっている。





 通りには白い土蔵造りの「有松山車会館」がある。
毎年10月に行われる「有松天満社秋季大祭」で引かれる、からくり人形
を乗せた豪華な山車が一台ずつ展示されている。(続)

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