![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/82/796e7574f053af59a6e2ed66974136c7.jpg)
近鉄の伊勢朝日駅を左に見て、その線路を踏切で渡り東芝三重工場の
前を通り抜ける。少し前に正午を告げる大きなサイレンが聞こえたが、
この工場のものであったようだ。
お昼を摂りに自宅に帰るのか、制服を着た従業員が三々五々、自転車や
徒歩で正門から続々と出て来るところで有った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/cc/dc0cc8bb8c2b76a65a5213e6ec447e8a.jpg)
踏切を超えた少し先に、ポケットパークのような小さな公園が整備さ
れていた。東屋があり、石のテーブルと椅子が配置され、旧東海道と書
かれた石碑と、観光案内板が立っている。
丁度この辺りからが小向(おぶけ)立場が有った場所だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/4b/be298716b5d885d0053e567383d4b421.jpg)
ここには名物の「焼き蛤」を売る茶店が建ち並んでいたという。
「名物焼き蛤 東富田 おぶけ(小向)両所の茶店に火鉢を軒端に出し、
松毬(まつかさ)にて蛤を焙り旅客を饗す」と様子が伝えられている。
街道の松並木から落ちた松葉や松笠を集め、蛤を焼く為の燃料として利
用していた。焼くには火力が丁度良く、なにより味が良くなるらしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/dd/18812b56ad26c07531b1129d7d4a39cd.jpg)
多少期待を込めてここまで歩いて来たが、今日の街道筋には、茶屋も
食事処も皆無で、当然焼き蛤を食べさす店はない。
嘗ての郷土料理は今や高級料理で、料亭などでは炭火で炙って提供す
るらしいが、桑名産は取れる時期も限られていて、そうおいそれと庶民
の口には入らない。精々出汁の出たお吸い物が口に出来れば万々歳だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/f9/f3915bdc2050cb77adc80c635fe11e12.jpg)
道筋の朝日町に、一本の大きなエノキが立っていた。
説明書きによると、東海道の並木として植えられたもので、推定樹齢は
300年余りだという。一般的に並木は、松や杉が植えられることが多い
ようだが、一里塚なら兎も角、並木のエノキは珍しいようだ。(続)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/73/2508955453ed0d8105950d9818284f26.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/c5/608a98fcd1340cbecac4921275227ec4.jpg)
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