アメリカに行ってしまったプリヤンカー・チョープラーが久々にインド映画に出演。
18歳の娘の母親役? と思ったら実年齢が37歳だったのであり得ない事ではないが、
母親役も自然だった。
18歳で亡くなったアイシャ・チョードリーの人生に基づいた映画である。
先天性免疫不全疾患で生まれ、生きたくても生きられなかった彼女が、
その短い人生を精一杯に生きた事を描いている。
<ストーリー>
映画はアイシャが自分の両親と家族について語りだすところから始まるが、
口調から既に本人はこの世にいない事が解る。
左側:アイシャ・チョードリー本人、右側:アイシャを演じたザーイラー・ワシーム
この映画はアイーシャのナレーションで、
本人や家族の様々なエピソードが語られていく。
アイシャは1998年3月27日にオールドデリーに住む、
父ニレン(ファルハーン・アクタル)と母アディッティ(プリヤンカー・チョープラー)の
娘として生まれたが、先天性免疫不全疾患であった。
彼女にはイシャーンと言う兄がいた。
彼女を妊娠している事が解った時、両親は葛藤する。
作品の途中で彼女にタニアと言う姉がいた事が解るが、
タニアもまた先天性免疫不全疾患で生まれ命を落としていた。
それを機にアディッティがキリスト教の洗礼を受けクリスチャンになっていた事も解る。
アディッティは十字架を身に着けておりクリスチャンである事がは冒頭から解ったが、
名前もインド人だし、礼拝するシーンもないし、と思っていたが。
アイーシャは6歳の時に骨髄移植を受けるためロンドンに渡るが、
両親には手術の費用もなくラジオ番組の呼びかけにより、
イギリスやインドだけでなくパキスタンや他の国からも善意の募金が集まり、
手術を受ける事が出来た。家族はデリーとロンドンに分かれて暮らしたり、
両親が朝晩交代で働き彼女の面倒を見ながら育てられた。
次第に父のビジネスが成功し始め、アイーシャの病気の事もあり、
家族はデリーの郊外スルタンプルのファームハウスに引っ越し暮らし始める。
アメリカン・スクールに通い学生生活を送っていたが、だんだんと病気が進行し始める。
自宅から出られなくなったアイーシャは絵をかいたり、
公演でスピーチをする事で前向きに生きて行く。
家族でモルジブに旅行し、つかの間の幸せを感じたが、
2015年1月24日帰らぬ人となった。
生きたくても生きられない人もいるのに、
自分で自らの人生を終わらせてしまう人も少なくない・・・。
他人の命を奪う人もいる。
私達は「命」の大切さを考えるべきである。
それまでに彼女が書いた絵や文章は本になっている。
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My Little Epiphanies (Movie Tie-in edition) |
Aisha Chaudhary | |
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