007シリーズやミッション・インポッシブルのような、
ボリウッド版スパイ映画の決定版。
アクションシーンもさることながら、
リティク・ローシャンとタイガー・シュロフのダンスシーンは圧巻であった。
その路線ではボリウッドで1・2を争う二人である。
リティクはスーパー30のような地味なキャラクターより、
ダンスとアクションのヒーロー物の方がやはり映えると思う。
決して演技が下手と言うわけではなく、
一番の売りであり特徴であるダンスを披露しないのでは、
観客が黙っていないと言う意味である。
私はストーリーに関係がなく意味のないダンスシーン不要論者だから、
気にしないけれど。
<ストーリー>
カビール(リティク・ローシャン)と呼ばれるスナイパーが、
ターゲットを狙撃するシーンから始まる。
が、なぜかターゲットではなく味方の高官を射殺し逃亡する。
そしてここでオープニング・ロール。
数年前、カビールはインドのインド諜報部RAWの凄腕エージェントであった。
カビールに憧れているカリード(タイガー・シュロフ)は、
命令を受けカビールと行動を共にして数々のミッションを成し遂げて行く。
カビールは潜入捜査中でナイナ(ヴァーニー・カプール)といい関係に・・・。
上はサービスシーン。このあたりも007っぽい。
カビールとカリードを含む6名のエージェントは任務を受け、
リズワン・イリヤシと言う実業家を狙うが、
仲間のソーラブの裏切りによってカビールは撃たれてしまう。
ソーラブを追ったカリードは重傷を負って発見される。
ここではソーラブとカリードの戦いの詳細のシーンはなく、
ただ重傷のカリードが海岸で発見されるシーンのみである。
カビールもカリードもは一命をとりとめ潜入捜査に戻っていく。
オープニング・シーンでRAWを裏切ったかに見えたカビールだが、
現れたカリードの協力によりイリヤシ一味を追い詰める。
二人はRAWの仲間の結婚式に参加するためにケララに向かい、
仲間から機密データを入手する。しかしカリードはカビールに毒を盛り、
自分はソーラブでありカリードを殺害した後、
顔の整形手術を受けてカリードになりすましていた事を告げる。
カビールは絶命し河に投げ込まれる。
顔だけ変えてもなぁ・・・体格も違うだろうし、何よりも声は違うだろ・・・
無理があると思うけど。映画の中では一人二役だから、
カリードもカリードになりすましたソーラブも同一だけど。
カリードに成りすましたソーラブは機密データを持って南極へ向かい、
インド・パキスタン国境を監視するインド軍の衛星を破壊するためのミサイルを発射させる。
しかしそこへ死んだはずのカビールが現れる。カビールはカリードの身のこなしや、
嗜好からカリードが偽物である事に気づいており、解毒剤を飲んでいたのだった。
そしてカリードに成りすましたソーラブに偽物の機密データを渡していたため、
発射したミサイルは進路を変えて南極へ向かて戻って来た。
カビールはカリードに成りすましたソーラブとカーチェイスの後、
死力を尽くして戦いソーラブを倒す。
RAWは殉職したカリードを称え、カビールはまた任務に戻って行く。
久々に何でもテンコ盛りのマサラムービーをお腹いっぱいになるまで観た。
これぞボリウッド映画であった。実際の所、この作品の中で演じる役柄と同様、
タイガー・シェロフはリティック・ローシャンに憧れているそうだ。