広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

雪柳

2013-05-15 23:17:58 | 動物・植物
ソメイヨシノはあっけなく終わってしまったので、例年以上に他の花に目が向いてしまうのかもしれない。その1つが、バラ科シモツケ属の落葉低木「ユキヤナギ」。
ヤナギの仲間ではなく、白い花が房状に連なって咲くさまを「雪柳」と形容したもの。「コゴメバナ」と呼ばれることもあり、これは小さくて白い花弁を米粒に例えて「小米花」のようだ。

ユキヤナギは日本原産だそうだが、自生地は関東(宮城という話も)以西。
秋田では自生しないが、耐寒性は強く、細かくてしなやかな枝が積雪にも耐えるので、秋田でも庭先によく植えられている。
今年も、ソメイヨシノが咲いているのと同時期に、白い花が目に付くようになった。見頃は数週間ほど続くようで、今は終わりかけている。

僕はユキヤナギといえば民家の庭木としてこんもりと植えられているイメージしかなかったが、生け垣にも使われるという。ということは、今の時期は生け垣が白くなっているはず。

秋田市内の農村部(仁井田、外旭川、飯島)を回ってみた。
※それぞれのお宅や土地の生け垣を勝手に撮影させてもらいました。この場を借りてお礼申し上げます。
水辺のユキヤナギ
仁井田の大野地区では、ユキヤナギの垣根が地域固有の風景として知られているそうだ。
ここかな
咲き方や光線の状況でうまく撮れなかったが、カーブした道の両側にユキヤナギが連なっていた。
ユキヤナギの向こうに太平山

保存樹「大野のえのき」はまだ芽吹き前(他のエノキも同様)

ユキヤナギの道を大野線がやって来た
大野線にも小田急中古のノンステップバスが入っていた。写真はエルガミオではいちばん最近来た「976」で、大型のエルガ「977」と連番。


飯島にて

松林の中なのが飯島らしい
キジに会ったのもここでした。

ちなみに、元垣根だったのが放置されたらしいのが、
これ?
ユキヤナギはいろいろな環境に適応して、旺盛に生育するようだ。


外旭川にて

長い房。このお宅は特に見事だった

花がないと区別しづらいとはいえ、こんなにも生け垣にユキヤナギが使われていたのかと驚いた。
農家の家や耕作地を囲うように植えられているのが多く、農地が新しい家やアパートに転用されても、生け垣は残っているような場所もあった。
紹介したのはどこも見事な咲きぶりのユキヤナギだったけど、中にはほとんど花を付けなかったり、花の房が短いのものあった。剪定の時期や栄養状態のせいだろうか。枝をきれいに切り揃える生け垣において、のびのびと花を咲かせようとするのは相反することであり、両立させるのは難しいかもしれない。

ユキヤナギは葉っぱも小さくてかわいらしいし、赤く紅葉するのも美しいので、別の季節にも注目したい。

※ユキヤナギの2016年の別のユキヤナギの記事
2023年の別のユキヤナギの記事
コメント (5)
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