麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

スピッツ

2007年01月21日 | 東演
大きな力で 空に浮かべたら
      ルララ 宇宙の風に乗る

 ご存知「スピッツ」の出世作『ロビンソン』の一節ですが、今回のブログ表題は美術系の学校(ムサビ、造形、文化*)を卒業又は中退した4人組バンドの話ではありません。
 また犬のスピッツの話でもないし、その犬の特性が前述のバンド名の由来であるとか、そもそも犬の名前自体がドイツ語のSpitz(尖っているの意味)から来ているという話でもありません。

 現在稽古中の『マーヴィンの部屋』に、採血シーンが出てくるのですが、上は70代半ばからいる劇団ともなると、病院にお世話になっている人も多くて(苦笑)、採血という話題ひとつにおいても、あーだこーだと体験談が出てくるわけです。
 皆「注射器みたいので血を採って・・・」と詳しいわけです。

 が、さすがに血を採取して抜き取るシリンダー部分の名前は解らない。
 さあ、ようやくここで話が繋がるのだが、それを「スピッツ」というのだそうだ。
                             
 調べてみると、採血に限らず、医歯薬・理科系実験で使用する容器のことを広く指すことも解るわけだが、まずこの固有名詞にたどりつくのは専門家に聞くのが一番。

 昨日今日と、別の場所で稽古している世田谷区民上演グループAにも医療関係に従事するメンバーはいて、まどろっこしく僕が説明すると(しかも僕自身は経験がないから、劇団で聞いた話を曖昧に理解して、さしずめ伝言ゲームの3人目くらいな説明にもかかわらず)「ああ、スピッツでしょ!」と、さすが餅は餅屋なのだ!!

 さて、今度はそのスピッツを手に入れる作業である。
 「じゃ、使い終わったヤツ洗ってちょうだい」という訳には絶対に行かない。
 名前さえ解ればあとは業者を探して買うか、この業界得意のタイアップである。

 まあ、つまりはこんな小さなことを積み重ねて、一本の作品が出来ているわけである。

 本日、その『マーヴィン』の稽古はオフ。
 稽古場では『カレッジ』の大道具を、舞台監督を務める星野以下、奥山、原野、小野、安田、古田、江上で造っている。
 夕方にはアップして、そのあとは『マーヴィン』に明け渡す。明日から1階に降りていよいよ立ち稽古に入るので、本公演の舞台監督・古舘さんと大道具チーフの奥山らで、テーピング(舞台セットなどのおおまかな位置をわかるようにビニールテープでラインマークする作業)。
『マーヴィン』の初日は2/21。そう、何だかんだであっと言う間に一ヶ月前なのだ。

   *ムサビ=武蔵野美術大学
    造形=東京造形大学
    文化=文化服飾学院
コメント (1)
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