麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

おんがくがっこう~新劇交流プロジェクトⅡのろく

2022年05月20日 | 制作公演関連

前回の拙文で、老舗の書店を訪ねた話の流れから、

その歴史を伝えるべく中山晋平の名前を出した。

「カチューシャの唄」「ゴンドラの唄」で名を成した

稀代の作曲家は、島村抱月の書生をしていた縁で

「芸術座」旗揚げに参加し、前者はトルストイの『復活』、

後者はツルゲーネフ『その前夜』の劇中歌を産み落とした。

ともに松井須磨子の歌唱で大ヒット! 1914、15年のこと

 

中山は逸れ以前、故郷・長野で代用教員だった。

その頃の渾名が「唱歌先生」。

そしてブログタイトルは『美しきものの伝説』での役名。

芸術座で活動しながら、1922年まで教壇に立っていた史実からか。

 

童謡『シャボン玉』『証城寺の狸囃子』、

流行歌『船頭小唄』『波浮の港』(作詞はすべて野口雨情)

など数々の名曲を世に放つ前夜の、若き時代・・・。

 

 

中山晋平と演劇という括りでいえば。

菊池寛の小説『東京行進曲』の映画化とタイアップして、

曲を中山、作詞西条八十、歌唱を佐藤千代子で1929年発表の

同名レコードが、またとてつもなく売れた。

そして、中山と千代子を主要人物とした舞台が、

時を超え1990年、東京芸術劇場のこけら落としとして、

作・齋藤憐、演出・千田是也で上演されたのだが、

いよいよ来月開幕の、新劇交流プロジェクトⅡによる

『美しき~』で

大女優・松井須磨子を演じる渡辺美佐子も、

その『東京~』に出演していた一人である。

 

本プロジェクト同様、芸劇こけら落としの『東京~』も

当時の新劇団オールスターで上演され、それを観たなかには、

卒業論文に取り上げたハナタレもいたよーだが、

それはまた別の話。

 

 

お陰様で、18~20日は完売いたしました。

 


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