講談社 2014年~2015年
ダンナに似てきてしまった妻、似てきた二人、というと
一般論的でおもしろくはない。
しかし、このテーマで本谷女史に書かせると実にふしぎな
おもむきのストーリーができあがる。
まさに「奇才」と呼ぶにふさわしいだろう。
はなしのリアリズムなんて、どうでもいいことなのだ。
本書所収の藁の夫にしても、そんなことありえへんわ、
で終わってしまう妄想を形にし、作品にまで昇華させ
てしまうこの才能は驚くべきものを感じる。
この衝撃は川上弘美女史を読んで以来のものであった。
ダンナに似てきてしまった妻、似てきた二人、というと
一般論的でおもしろくはない。
しかし、このテーマで本谷女史に書かせると実にふしぎな
おもむきのストーリーができあがる。
まさに「奇才」と呼ぶにふさわしいだろう。
はなしのリアリズムなんて、どうでもいいことなのだ。
本書所収の藁の夫にしても、そんなことありえへんわ、
で終わってしまう妄想を形にし、作品にまで昇華させ
てしまうこの才能は驚くべきものを感じる。
この衝撃は川上弘美女史を読んで以来のものであった。