第七回 昭和十三年 上半期 芥川賞受賞
数十年の付き合いの片野と瀬谷。片野は金鉱堀を
一緒にして騙されて、身上を潰していた。瀬谷は
法律に明るく、書状書きなどをして、生計を立て
ていた。厚物咲とは菊の花のことで、片野は未亡人に
恋し、縊死するのだが、三年がかりで咲かせた花が
厚物咲だったという……。どっちかというと、斬新さ
はあまりなくて、直木賞っぽいかな、と言う気もしないで
もないけれど。
まあ、この時代のひとにしては、読みやすかったことは
確かです。
数十年の付き合いの片野と瀬谷。片野は金鉱堀を
一緒にして騙されて、身上を潰していた。瀬谷は
法律に明るく、書状書きなどをして、生計を立て
ていた。厚物咲とは菊の花のことで、片野は未亡人に
恋し、縊死するのだが、三年がかりで咲かせた花が
厚物咲だったという……。どっちかというと、斬新さ
はあまりなくて、直木賞っぽいかな、と言う気もしないで
もないけれど。
まあ、この時代のひとにしては、読みやすかったことは
確かです。