古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

文鳥      夏目漱石

2021-03-21 03:17:09 | 小説の紹介

角川文庫   明治41年

 

昔、ぼくが幼いころ、インコを飼っていたのだが、いつしか

 

忘れ去られて、エサもやらず、餓死させてしまった、という

 

笑うに笑えぬはなしが我が家にはあるのだが、それと同じ文

 

鳥にエサをやり忘れ、殺してしまった、というオチだとは思

 

わなかった。

 

文鳥が行水するところなどをよむと、この明治の時代の水道水

 

というのはどういったものであったのか、とか、煙草はどんな

 

味がしたのだろうか、とか、想像は尽きぬ。

 

文鳥はもしかして、寒さのために死んだのでは、とも思うのだ。

 

それにしても、鈴木三重吉は、なかなか文鳥をもってこなかった

 

のだが、すぐに実行に移せない男なのか、おカネをポッケに入れ

 

て使い込んで、おカネができたので、文鳥を持ってきたのか。

 

とにかく、わからぬ男に違いない。……合掌。

 

 

パンはパンでもフライパンでつくったパンはこのパン。読書で疲れたときは、このおいしそうなパン写真をみて、癒される(いや、癒されはしないだろう!)。


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