「グイン・サーガ119/ランドックの刻印」 栗本 薫 ハヤカワ文庫
さて、今回は2ヶ月ぶりでした。
あれ?と思ったのですが・・・。
うん、帯とか背表紙の解説が中身と合っていないような気が・・・。
私の、気のせい?
この本では、グインが気の進まなかったケイロニアの人たちとの対面が、とうとう実現してしまった!
でも、案ずるより生むが安し、というやつですね。
ケイロニアの人々は、グインに絶対的な信頼を持っており、グインの記憶が無いなんてことにはびくともしない。
実に実直な人々であります。
こういう国だから、グインは王として居られたんですよね。
ところがです。
もしかすると、古代機械がグインの記憶喪失の打開になるかもしれない、ということで、
パロのヤヌスの塔に封印されていた古代機械に近づくグイン、ヴァレリウス、ヨナ。
古代機械の周囲には銀色の卵のような障壁がとりまき、近づくこともできなかったにもかかわらず、グインがそこに触れると吸い込まれるように、中へ入ることができた。
古代機械・・・。このストーリーが単にヒロイックファンタジーでなく、SFでもあることを思い出させる部分ですよね。
3000年の昔からパロにあるというこの謎の機械。
果てしない宇宙のかなた”ランドック”の文明のもの。
グインはこの機械にスキャンされ、修復されて、肩のキズも、喪失した記憶さえも元に戻ってしまった!!
こんな手があるんだったら、怖いものなしだね。
しかし、そこには何かの作為が働いたようでもあり、なんとノスフェラスに現れ、このパロにたどり着くまでのことを、今度はすっかり忘れている。
え~。ちょっとまってよ。それって、あの長ったらしいタイスの出来事をみんな忘れてしまったということ???
そうなりますね。
そんな、むなしい・・・! そ、それに、ということは、スーティーのことも覚えてない?
ご正解。
そんなあ。無責任だよー。スーティーをどうする気なのさ。
確かに。グインがついていればぜんぜん安心と思っていたのに、それはないよね。
いったいどうなる、スーティーとフロリー。!?
さてと、ところで心配なのは作者栗本氏のおかげんですね。
現在闘病中とのことです。
とにかく、早く元気になっていただきたいです。
頼むから、グインを未完にしないで・・・。
こらこら、そういう言い方はないでしょう・・・。
でも、全国のファンはそう思っていますよ、きっと。
かげながら、お祈りさせていただきます。
乞う、早期全快。・・・いえ、当面は半年とか一年に一冊でもいいので・・・。
なんだか、今号のグインは元気なかったです・・・。ああ、119巻、非常事態・・・。
満足度★★★