この闇から目をそらしてはいけない
* * * * * * * *
梁石日の同名小説映画化。
タイの裏社会で行われている、
幼児売春、人身売買、臓器密売等の実態と闇に迫ります。
タイに派遣されている新聞記者南部(江口洋介)。
彼は、タイの子供の臓器が、
日本の子供の手術のために密売されているという情報を探っていきます。
昨今、ニュースでも話題になりましたが、
日本では子供は臓器移殖手術が受けられなかったんですね。
しかし、南部の調査が進むうちに、
実はその臓器は、生きた子供から提供される、
というショッキングな事実が明るみに出てきます。
移殖手術はアメリカなどでもできますが、
あくまでも、何かの事故等で
移殖可能な臓器が出てくるのを待たなければなりません。
けれども、タイのこの方法なら、大金さえ積めばいつでも手術ができる・・・。
なんとかして自分の子供を救いたい。
その親心はわからなくはありませんが・・・。
経済的弱者を踏みつけにする、このような話には憤りを感じます。
貧困のため、子供を売らねばならない。
これは残念ですが、実際にあることなのだろうと思います。
その子供達が、
檻の中に閉じ込められ、性のおもちゃにされ、
エイズにかかればゴミ袋につめて捨てられる・・・。
目をそむけたくなる映像が続きます。
いわゆる自分探しのボランティア(宮崎あおい)、
何の目的意識もないフリーカメラマン(妻夫木聡)。
彼らも、このような事実を目の当たりにし、次第に変わってゆきます。
最後のシーンはショッキングですが、
つまり、これは
「私たちは正義面をしているけれど、実は加害者の1人である」、
と言っているように思いました。
なんだかんだ言っても、まだ日本は豊かですね。
日本が、経済的弱者である国々を食い物にしている。
こういうことは自覚すべきだと思います。
ずっしりと重く、救いようのない思いでいっぱいになるのですが、
目を背けてはいけない。
そういう作品であると思います。
2008年/日本/138分
監督:阪本順治
出演:江口洋介、宮崎あおい、妻夫木聡、プライマー・ラッチャタ
「闇の子供たち」
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梁石日の同名小説映画化。
タイの裏社会で行われている、
幼児売春、人身売買、臓器密売等の実態と闇に迫ります。
タイに派遣されている新聞記者南部(江口洋介)。
彼は、タイの子供の臓器が、
日本の子供の手術のために密売されているという情報を探っていきます。
昨今、ニュースでも話題になりましたが、
日本では子供は臓器移殖手術が受けられなかったんですね。
しかし、南部の調査が進むうちに、
実はその臓器は、生きた子供から提供される、
というショッキングな事実が明るみに出てきます。
移殖手術はアメリカなどでもできますが、
あくまでも、何かの事故等で
移殖可能な臓器が出てくるのを待たなければなりません。
けれども、タイのこの方法なら、大金さえ積めばいつでも手術ができる・・・。
なんとかして自分の子供を救いたい。
その親心はわからなくはありませんが・・・。
経済的弱者を踏みつけにする、このような話には憤りを感じます。
貧困のため、子供を売らねばならない。
これは残念ですが、実際にあることなのだろうと思います。
その子供達が、
檻の中に閉じ込められ、性のおもちゃにされ、
エイズにかかればゴミ袋につめて捨てられる・・・。
目をそむけたくなる映像が続きます。
いわゆる自分探しのボランティア(宮崎あおい)、
何の目的意識もないフリーカメラマン(妻夫木聡)。
彼らも、このような事実を目の当たりにし、次第に変わってゆきます。
最後のシーンはショッキングですが、
つまり、これは
「私たちは正義面をしているけれど、実は加害者の1人である」、
と言っているように思いました。
なんだかんだ言っても、まだ日本は豊かですね。
日本が、経済的弱者である国々を食い物にしている。
こういうことは自覚すべきだと思います。
ずっしりと重く、救いようのない思いでいっぱいになるのですが、
目を背けてはいけない。
そういう作品であると思います。
2008年/日本/138分
監督:阪本順治
出演:江口洋介、宮崎あおい、妻夫木聡、プライマー・ラッチャタ
「闇の子供たち」