映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ファミリー・ゲーム/双子の天使

2012年04月18日 | 映画(は行)
双子の入れ替わり騒動劇

                     * * * * * * * * * *

カリフォルニア、ナパのワイナリーオーナーの父を持つ少女ハリー。
ロンドンのウエディングドレスデザイナーの母を持つ少女アニー。
この二人が、サマーキャンプで出会いました。
ところが、初対面の二人はなんと瓜二つ。
何かと反発しあう二人だったのですが、次第に打ち解けていくうちに重大なことに気が付きます。
なんと二人は、お互いがまだ生まれて間もない頃に別れた同じ両親を持つ双子だったのです。
二人はまだ見ぬお互いの父・母に会うために、お互いが入れ替わって帰宅することにしました。
そして二人が立てた計画は・・・。


今作、原作はエーリッヒ・ケストナー「二人のロッテ」。
ディズニー作品らしく、ほのぼのとした仕上がりになっています。
「ふたりのロッテ」は、私も子供の頃、胸を弾ませて読んだ記憶があります。
思いがけない出会いと真相、そしてロマン。
女の子にはたまらないストーリー。
その頃は少女漫画でも、生き別れた双子の少女の物語なんていうのがよくあったような気がします。
でもたいていは、どちらかがお金持ちのお嬢様で、
もう片方が超貧乏だったりするのですが、
このストーリーはどちらも裕福です。


都会と田舎の違いこそあれ、執事がいたり乳母がいたりする家庭で、
二人は父母のデートのためにクルーザーを借り切ったりします。
(これはお祖父さんのお金で、とのことでしたが・・・)。
ロマンもいいけれど、双方ともにセレブで人生の成功者であり、
庶民感覚からちょっと遠い・・・。
そこのところが、今時どうなのかなあ・・・と、若干僻みっぽく思った次第。
リーマンショックも知らず、まだゆとりのあったアメリカの作品なわけです・・・。


まあそれはともかく、ストーリー自体は大変楽しい。
おじゃま虫の父親の婚約者とか、執事と乳母のLOVE。
そしてなんともじれったくヤキモキさせられる二人の父と母。
最後の最後までイライラさせられること請け合い。
当然結果は言わずもがなですが、
さてこの家族、どちらに住むのでしょうね・・・? 
また喧嘩になりそう。


DVDでは題名が「ファミリー・ゲーム」だけになっています。

ファミリー・ゲーム [DVD]
ナンシー・マイヤーズ
ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント


「ファミリー・ゲーム/双子の天使」
1998年/アメリカ/127分
監督:ナンシー・マイヤーズ
原作:エーリッヒ・ケストナー
出演:デニス・クエイド、ナターシャ・リチャードソン、リンジー・ローハン、エレイン・ヘンドリックス