映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

悪の法則

2014年10月30日 | 映画(あ行)
グッサリ心に刺さりすぎ



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このポスター、臆面もなく豪華出演陣を強調しておりますが、
しかし、豪華出演陣を目眩ましにした凡作かとおもいきや、
なかなかに鬼気迫る作品なのでした。
ベテラン陣がこれでもかと、私達をストーリーに引き込んでいくのはさすが。



若くてハンサムなカウンセラー(弁護士)(マイケル・ファスベンダー)は、
美しいフィアンセ(ペネロペ・クルス)がいて、
リッチな生活をしています。
ある時つい出来心で裏社会のビジネスに手を染めます。
しかし、それは決して引き返すことのできない
超危険ゾーンへの入り口だった・・・。



彼は、この世界に足を踏み入れる時に、
その関係者から何度も忠告を受けます。
一度ハマると抜け出すことができない。
何かあれば、悲惨な死を迎えることになる。
今ならまだやめられるぞ・・・と。


「わかっている、しかしもう覚悟を決めたのだ」
そういうカウンセラーの表情は、なんとも心もとなく、
ちっとも覚悟を決めたようには見えないのです。
見ている方もなんだか心がざわついてきます。
結局、彼自身の責には寄らないところで、
不条理な破滅が待ち受けている・・・という、
容赦無く悲惨なストーリー。



彼自身の責には寄らない? 
あ、いや、そもそも欲を出してこんなことに手を出した時点で、
もうすでに彼自身の責任なのか。
欲を出さなければそこそこリッチで平和な生活があったのに・・・。
というか、彼がお金が必要だったのは、
あのでかいダイヤモンドのためですよね・・・。
皆様、ミエを張るのも程々にしましょう・・・・。


なんというかこれは、底辺であえぐ人々が、
セレブへ向けた怨嗟でもあるかのような・・・。
不気味な真っ黒いエネルギーを感じます。


本作は残酷でもありつつ、またセクシュアルでもあります。
セクシュアルも程がすぎればグロか・・・。
キャメロン・ディアスの凄すぎるシーンにも注目。



グッサリ心に刺さりすぎるので、
私としては劇場でこれを見なくて良かったかも・・・と思いました。

悪の法則 [DVD]
マイケル・ファスベンダー,ペネロペ・クルス,キャメロン・ディアス,ハビエル・バルデム,ブラッド・ピット
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


「悪の法則」
2013年/アメリカ/118分
監督:リドリー・スコット
脚本:コーマック・マッカーシー
出演:マイケル・ファスベンダー、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス、ハビエル・バルデム、ブラッド・ピット

悲惨度★★★★★
満足度★★★☆☆