All is well

* * * * * * * * * *
本作、言うまでもなく「チェイス!」のアーミル・カーンつながりで見たわけですが、
これがまたやたらとオモシロイ。

舞台はインド屈指のエリート理系大学ICE。
機械よりも動物の写真を取るのが大好きなファラン。
なんでも神頼みの苦学生ラジュー。
二人は大学の寮で、自由で型破りのランチョー(アーミル・カーン)と同室になります。
ずば抜けた知能を持ちながら、偉ぶらず、友人思い。
自由で楽天家なランチョーに二人はすぐに惹きつけられ、
3バカトリオとなって、てんやわんやの大学生活を送っていきます。
ところが大学の卒業直後から、ランチョーは姿を消し行方不明。

物語はその10年後、ファランとラジューが
ランチョーを探し求める旅と、学生時代の出来事を
交互に追っていきます。

何と言ってもランチョーの自由奔放さがいいですね。
学問そのものよりも、競争の勝者になることのほうが重要とする権威主義、
その権化である学長とのバトル。
高度成長期のインドの風潮に問題を投げかけているわけですが、
これは今の日本にだって十分通用する話です。
また、その敵役である学長の娘と恋愛関係になっていく
というのもしゃれています。
ランチョーはなんでも思ったことを実行できるのかと思えば、
なかなか彼女に思いを告げられないという、
気弱なところをのぞかせるあたりもいいですよね。
キスをするときに鼻がじゃまになるのではないか・・・と、
心配していたという・・・。
実に愛すべき青年であります。

さて、幾度かの退学の危機も乗り越えて、充実した大学生活だったはずなのに、
なぜ卒業後に彼は姿を消してしまったのか。
そこにはランチョーの重大な秘密が隠されています。
ファランとラジューの旅は、彼の秘密を解き明かす旅でもあるわけです。
笑いあり、涙あり、もちろん歌も踊りもあり。
これもあっという間の170分。
実のところ、インド映画は長すぎると思います。
見れば面白くてあっという間で、飽きるヒマはないのですが、
約3時間見ようとするためには、若干の覚悟が必要なんですよね・・・。
しかし、歌と踊りを入れて、登場人物たちへの共感を深めるためには
そういう長さが必要ということか。
インドではセカセカした日本よりも時間がゆったり進むのかも。

私は、「チェイス!」よりもこちらのアーミル・カーンのほうが気に入りました。
「チェイス!」のマッチョなアーミル・カーンもかっこいいですが、
ちょっとケレン味が強すぎ。
本作のほうが自然体で好感が持てます。
すっかり、ファンになってしまいました。
(若き日の加山雄三+ジュード・ロウ)÷2・・・みたいな。
違うだろうって?
まあ、あくまでも私の感想。
どちらも好きなんで。
そう言えば本作のアーミル・カーン、40代なのに学生役。
でも全然変ではなかった。
それもスゴイ。
2009年/インド/170分
監督・脚本:ラージクマール・ヒラーニ
出演:アーミル・カーン、カリーナ・カプール、R・マーダビン、シャルマン・ジョーシー
満足度★★★★★
何がって、とにかくひたすら見たアトの感じがいい。

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本作、言うまでもなく「チェイス!」のアーミル・カーンつながりで見たわけですが、
これがまたやたらとオモシロイ。

舞台はインド屈指のエリート理系大学ICE。
機械よりも動物の写真を取るのが大好きなファラン。
なんでも神頼みの苦学生ラジュー。
二人は大学の寮で、自由で型破りのランチョー(アーミル・カーン)と同室になります。
ずば抜けた知能を持ちながら、偉ぶらず、友人思い。
自由で楽天家なランチョーに二人はすぐに惹きつけられ、
3バカトリオとなって、てんやわんやの大学生活を送っていきます。
ところが大学の卒業直後から、ランチョーは姿を消し行方不明。

物語はその10年後、ファランとラジューが
ランチョーを探し求める旅と、学生時代の出来事を
交互に追っていきます。

何と言ってもランチョーの自由奔放さがいいですね。
学問そのものよりも、競争の勝者になることのほうが重要とする権威主義、
その権化である学長とのバトル。
高度成長期のインドの風潮に問題を投げかけているわけですが、
これは今の日本にだって十分通用する話です。
また、その敵役である学長の娘と恋愛関係になっていく
というのもしゃれています。
ランチョーはなんでも思ったことを実行できるのかと思えば、
なかなか彼女に思いを告げられないという、
気弱なところをのぞかせるあたりもいいですよね。
キスをするときに鼻がじゃまになるのではないか・・・と、
心配していたという・・・。
実に愛すべき青年であります。

さて、幾度かの退学の危機も乗り越えて、充実した大学生活だったはずなのに、
なぜ卒業後に彼は姿を消してしまったのか。
そこにはランチョーの重大な秘密が隠されています。
ファランとラジューの旅は、彼の秘密を解き明かす旅でもあるわけです。
笑いあり、涙あり、もちろん歌も踊りもあり。
これもあっという間の170分。
実のところ、インド映画は長すぎると思います。
見れば面白くてあっという間で、飽きるヒマはないのですが、
約3時間見ようとするためには、若干の覚悟が必要なんですよね・・・。
しかし、歌と踊りを入れて、登場人物たちへの共感を深めるためには
そういう長さが必要ということか。
インドではセカセカした日本よりも時間がゆったり進むのかも。

私は、「チェイス!」よりもこちらのアーミル・カーンのほうが気に入りました。
「チェイス!」のマッチョなアーミル・カーンもかっこいいですが、
ちょっとケレン味が強すぎ。
本作のほうが自然体で好感が持てます。
すっかり、ファンになってしまいました。
(若き日の加山雄三+ジュード・ロウ)÷2・・・みたいな。
違うだろうって?
まあ、あくまでも私の感想。
どちらも好きなんで。
そう言えば本作のアーミル・カーン、40代なのに学生役。
でも全然変ではなかった。
それもスゴイ。
![]() | きっと、うまくいく [DVD] |
アーミル・カーン,カリーナ・カプール,R・マーダヴァン,シャルマン・ジョーシー | |
Happinet(SB)(D) |
2009年/インド/170分
監督・脚本:ラージクマール・ヒラーニ
出演:アーミル・カーン、カリーナ・カプール、R・マーダビン、シャルマン・ジョーシー
満足度★★★★★
何がって、とにかくひたすら見たアトの感じがいい。