映画と本の『たんぽぽ館』

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エンダーのゲーム

2014年12月21日 | 映画(あ行)
少年の成長の物語



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最近CG多用のSFアクションものは苦手になってきている私、
しかも「ゲーム」となれば守備範囲外?
とも思えて、公開時には見ていなかったのですが、
このたび何気なく観てみました。
地球を侵略しようとする異星人と戦う話ではありますが、でも普通のヒーロー物とは一味違う。
それというのも本作、原作はSF作品の登竜門、ヒューゴ賞とネビラ賞ダブル受賞の作品。
だからストーリーがしっかりしています。



エンダーはまだ少年ながらもその才能を見込まれて、
異星人の襲来に備える国際艦隊のバトルスクールに進みます。

彼はそこで優秀な成績を収め、みるみる頭角を現していく。
この過程が割と丁寧に描かれていまして、
本作、異星人との闘いというよりもむしろ、
少年がいかにリーダーシップをとり、みんなをまとめあげ、
そして自らの知恵とひらめきを活かした作戦を遂行できるか・・・
というところに主眼が置かれた物語なのでした。



ハリソン・フォード演じる“大佐”が、
これでもかと言わんばかりに、エンダーに試練を与えます。
わざと周囲から浮いてしまうような扱いをして、彼の技量を見極めようとする。
獅子は我が子を谷に突き落とす・・・と、それを地で行ってる感じ。
優しさと勇壮さを合わせ持つエンダーは大佐の期待に応え、
ついには最終の戦闘シミュレーションの場を迎える・・・。
驚きの結末。
ひゃー、そうだったのか・・・。
でも、その後に来るエピソードがまたいいのです。
敵を理解することを大事にするエンダーならでは。
結構面白かった。



「エンダーのゲーム」
2013年/アメリカ/114分
監督:ギャビン・フッド
原作:オースン・スコット・ガード
出演:エイサ・バターフィールド、ハリソン・フォード、ベン・キングスレー、ビオラ・デイビス、ヘイリー・スタンフェルド

意外性★★★★☆
満足度★★★★☆