ハンカチ又はティッシュのご用意を
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小さな活版印刷所「三日月堂」には、今日も悩みを抱えたお客がやってくる。
店主の弓子が活字を拾い、丁寧に刷り上げるのは、
誰かの忘れていた記憶や、言えなかった想い…。
活字と言葉の温かみに、優しい涙が流れる、大好評シリーズ第二弾!
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シリーズ2巻目。
弓子さんが始めた活版印刷のお店は、口コミが広まってささやかながらも順調に動いているようです。
本巻中で私、「あわゆきのあと」にはもう、むちゃくちゃ泣かされてしまいました。
小学5年の男の子が父から
「実は君には姉がいたのだけれど、生まれて3日で亡くなってしまった」
と聞きます。
その子は「あわゆき」と名付けられて、お骨もある。
今まで何も知らずにいて普通に幸せに暮らしてきた自分。
けれどその一つの「死」をどのように受け入れれば良いのか、
少年は戸惑ってしまうのです。
感受性豊かな子なんですね。
そんな彼が自分の気持ちに整理をつけるために思いついたのが
生まれて、命名したときに作るという「ファースト名刺」。
少年は弓子さんと相談しながら「あわゆき」という名前だけの入った名刺を作ろうと思います。
読んでいても文字がすぐに滲んできてしまいます・・・
(老眼だからじゃありませんよ!・・・それもあるけど)
これまで遠くにあった「死」。
でも思いがけずすぐ近くにあった「死」のことを一生懸命考えようとする少年の純粋さ。
そしてたった3日この世にいて旅立ってしまったという赤ちゃんのはかなさ、切なさ・・・。
やられました・・・。
本巻の三日月堂のお仕事は、
・朗読会のプログラム
・亡くなった赤ちゃんのファースト名刺
・銅版画とコラボした豆本
・映画雑誌に掲載されたコラムをまとめた本
どれも味があって興味深い。
特に豆本は実際に見たいですね!!
<図書館蔵書にて>
「活版印刷三日月堂 2 海からの手紙」ほしおさなえ ポプラ文庫
満足度★★★★☆
ところが、この本を読み終えた直後、
コロナ対策で再び図書館が閉鎖になってしまいました。
なんで、予約貸し出しまでストップしてしまうのか!!
納得できないこと甚だしいのですが、
仕方ありません・・・💦
この本の続きはいつになったら読めることやら・・・