映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

家族のはなし

2020年04月22日 | 映画(か行)

長編に仕立てた意味はあるか?

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鉄拳さん原作のパラパラ漫画の映画化です。
テーマは、鉄拳さんらしく、家族の物語。

あるリンゴ農家。
父(時任三郎)は、リンゴ作り一筋。
母(財前直見)は明るく夫を支えます。
一人息子拓也(岡田将生)は、陸上競技に意欲を燃やしていましたが、
膝を痛めてその道を閉ざされてしまいます。
リンゴ農家を継ぐ気持ちは全くなく、大学進学のため親元を離れて、東京へ。
そして、バンド活動に熱が入り、プロを目指して大学もやめてしまいます。
けれど、そのことを親にいうことができず、
毎月の親からの仕送りを後ろめたく受け取っていたのですが・・・。

親は子どもの将来を信じてひたすら見守るしかない・・・。
うーん、実際親でもある自分のことを考えると、
ここのご両親は立派すぎるかなあ・・・。
でも、日本の「親」のベタな理想像ではあるのだな。
何の贅沢もせず、ひたすらリンゴ作りに励み、
苦しいやりくりの中、息子に仕送りを続け・・・、
お母さんは、「もういい加減にしなさい!!」と怒ったりもしない。
あ、無理無理、やっぱり私には無理。


この息子があまりにもダメなんだな。
自分の好きなコトするのなら少なくとも仕送りは断ろうよ。
と、シビアに思ってしまう。
鉄拳さんのパラパラ漫画で数分の物語を見るだけなら涙の感動作だと思うのですが、
このように長編になってしまうと、
いろいろと考えてしまう部分が多くてダメかもしれません。
好きな俳優さんばかりだったのですが・・・。
企画倒れ。



<WOWOW視聴にて>
「家族のはなし」
監督:山本剛義
原作:鉄拳
出演:岡田将生、成海璃子、金子大地、佐藤寛太、時任三郎、財前直見

日本的家族愛度★★★★☆
満足度★★★☆☆