ハードボイルド&ロマン
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裏社会で生きてきたロイ(ベン・フォスター)が病院で末期がんと診断されます。
そしてその夜、ボスに命じられた仕事先で、
何者かの襲撃をうけ、自分が組織から切り捨てられたことを悟ります。
彼は相手を撃ち殺し、その場に捕らえられていた少女ロッキー(エル・ファニング)を連れて逃亡。
ロッキーは行く当てもなく身体を売って生活していました。
ロイとロッキーは成り行きで逃避行を始め、ガルヴェストンという海辺の町にたどり着きます。
ロッキーは途中で実家に立ち寄り、幼い妹を連れ出します。
そのときに聞こえた一発の銃声。
義父を脅かしただけ、とロッキーは言うのですが、ロイは現場を見ていません。
つまりそこにいたのは、彼女らの母親のオトコだったのでしょう。
その男に乱暴されるのが嫌で、彼女は家を出たらしい。
そして妹を残してきたことが心残りだったのでこの度連れ出しに来た、と。
ですから実際は3人の逃避行。
叔父と姪の姉妹ということにして、とあるモーテルに落ち着くのです。
今まで裏の仕事を請け負い前科もあるロイ。
そしてもう余命幾ばくもない自分。
無性にこの哀れな姉妹のために何かしてやりたくなるのです。
ガルヴェストンはちょっとしたリゾート地でもあるのでしょう。
ロイが行き先をこの地に決めたのにも実は訳があったのですが・・・。
美しい海岸で無邪気に遊ぶ二人を見つめるロイは、ある覚悟を決めるのですが・・・。
いよっ!!
男だねえ・・・!!
ところがなんとも意外な結末を私たちは見ることになります。
思わず絶句。
けれど、どんな思いも時が癒やしてくれるものなのです。
しゃれたエンディング。
ハードボイルド&ロマン、意外といいですよ。
<WOWOW視聴にて>
「ガルヴェストン」
2018年/アメリカ/94分
監督:メラニー・ロラン
原作:ニック・ピゾラット「逃亡のガルヴェストン」
出演:エル・ファニング、ベン・フォスター、リリ・ラインハート、アデペロ・オデュイエ
男のロマン度★★★★★
意外性★★★★☆
満足度★★★★☆