バーバラが闘おうとしているものの正体
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ジョー・ケリーと日系イラストレーターであるケン・ニイムラによる
グラフィックノベル「I KILL GIANTS」の実写映画化。
風変わりな少女バーバラ(マディソン・ウルフ)は、
やがて「巨人」が襲来するけれども、自分がそれを倒さねばならないという使命感を抱いています。
姉カレン(イモージェン・プーツ)やモール先生(ゾーイ・サルダナ)は
そんなバーバラには当惑するばかり。
そんな時、転校生のソフィア(シドニー・ウェイド)が
他の誰とも馴染もうとしないバーバラに近づいていきます。
そしていよいよ、バーバラの「そのとき」が近づいて来ますが、
バーバラが恐れつつも闘おうと決意しているそのものの正体とは・・・!!
ファンタジーのようでいて、実はおそらくバーバラの心の問題なのだろう
というように一応の見当はつきます。
バーバラの世話をしているのは姉カレンであり、カレン自身も何かいっぱいいっぱいの感じがする。
そして彼女らの親が登場しない。
こういうところに何かありそうかな?・・・と。
あまりにもつらくて直視できない現実。
その現実を、無意識のうちにさらに過酷な「巨人」とすり替えている
バーバラの矛盾に満ちた思い。
でもバーバラはひとりぼっちではなかった。
なんとか彼女に寄り添おうとするモール先生やソフィアが彼女に力を与えます。
現実においても、内面においても、一人きりで戦い続ける、彼女は勇敢な戦士です。
でもやはりほんの一人でもいい、暖かい手が必要なのだということなのでしょう。
ミステリアスでスリリング、不思議な味わいのある作品でした。
<WOWOW視聴にて>
「バーバラと心の巨人」
2017年/アメリカ/106分
監督:アナス・バルター
出演:マディソン・ウルフ、イモージェン・プーツ、
シドニー・ウェイド、ロリー・ジャクソン、ゾーイ・サルダナ
ファンタジック度★★★★☆
ミステリアス度★★★★☆
満足度★★★.5