映画と本の『たんぽぽ館』

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プロミシング・ヤング・ウーマン

2022年06月14日 | 映画(は行)

夜な夜な飲んだくれて男を誘う女

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ごく平凡な毎日を送っているように見えるキャシー(キャリー・マリガン)。
しかし彼女には周囲が知らないもう一つの顔があります。
夜毎外出し、バーで泥酔して、男を誘うのです。

プロミシング・ヤング・ウーマンとは、
すなわち明るい未来を約束された若い女性のこと。
医学部で優秀な成績を収め、まさに周囲にそう思われていたキャシーですが、
今はカフェでバイト。
そして夜な夜なの男あさり。
キャシーはなぜ、こんなことになったのか。

それは過去の出来事。
キャシーの親友で同じ医学部で学んでいたニーナにある事件があり、
その後自殺してしまったのです。
ニーナは男たちに泥酔させられ、もてあそばれてしまったのでした。
キャシーは自らのキャリアの道をかなぐり捨てて、男たちへの復讐を誓います。
泥酔したフリをして男をホテルや自宅に誘い込んだキャシーは、
冷酷な復讐の鬼となるのです・・・。

なかなかサスペンスフル。
私はこうした意志の強い女性が好きだわ~。
男にはなんの罪悪感もなく、遊びの延長なのかもしれない。
けれど女性にとっては生死に関わる問題なのです。
そして男にとってそのこと自体よりも、
そのことが公になり自らの社会的地位を失うことの方が問題。
だから、復讐するにはそこを突くのが肝心ですね。

さてそんな彼女に、この人となら恋もできるかもしれない、という男性が現れます。
誠実で信頼できる・・・。
しかし彼はあの医学部の同期で、
ニーナの事件の首謀者の友人でもある。

何やら少し不穏な雰囲気になっていきます。
恋の行方も気になる。
見所満載。

そしてまた本作、単なる復讐物語に終わらない、衝撃的な展開を迎えるのです。
これがまた、深い味わいを醸しています。
スゴイ・・・。

 

<WOWOW視聴にて>

「プロミシング・ヤング・ウーマン」

2020年/アメリカ/113分

監督・脚本:エメラルド・フェネル

出演:キャリー・マリガン、ボー・バーナム、アリソン・ブリー、
   クランシー・ブラウン、ジェニファー・クーリッジ

 

サスペンス度★★★★☆

女の復讐心★★★★★

満足度★★★★☆

 



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