ライカさんの事情、整くんの事情
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久能整、美術館で事件に遭遇!?
なぜか事件に巻き込まれては、いつの間にか謎も人の心も解きほぐしてしまう
大学生・久能整。(くのう ととのう)
今回、ライカと美術館に訪れた整が遭遇したのは、
武器を手に押し入ってきた、"何か"を探す男たちで――!?
整の思考が冴え渡る、新展開の第8巻!
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ミステリと言う勿れの第8巻。
ライカさんと整くんが美術館を訪れるところから始まります。
が、整くん行くところに必ず事件が起こる・・・。
だんだんコナンくんっぽくなってきましたね。
おかしな男たちが現れて、ある短歌の続きを知っているか?と迫るのです。
ここのエピソード自体はなんだかあまりピンとこないのですが、
例によって整くんの脱線話は妙に納得させられるものばかり。
「引きこもり」のことについて、整くんはこんなふうに言います。
「引きこもりは引きこもりそのものがいけないわけじゃないと思うんです。
引きこもっている方が性に合って生きやすいって人もいる。
学校は構成する人間によっては楽しい場所にも地獄にもなります。
地獄が解消されないなら休むしかなくなります。
ただその場合、継続して授業が受けられること、それが絶対重要になります。
どこにいても同じように勉強できる。資格も取れる。そうあってほしいです。
・・・・
同じように大人の引きこもりも、社会と断絶することが問題なんだと思います。
引きこもったままできる仕事がある。
どんな状態にいても働く方法がある。
だったらいいのにと思う・・・。
その人に会った働き方ができる。
その多様性がほしいです。」
ちょっと長くなってしまいましたが、本当にそうだなあ・・・と思います。
それで本巻で重要なのは、そのあとのこと。
ついにライカさんの正体が明かされるのです。
ライカさんと彼女の妹だという千夜子さんとの関係。
そこで彼女たちのつらい過去のことが明らかに。
本来ここはえ~っ!!と驚くべきところなのですが、
テレビドラマを見てすでに知っていたので、驚けなくて残念。
同様に整くんの過去のことも語られていますが、
大体想像はついていましたよね。
・・・ということで、やたら数字の暗号を使って話しかけてくるライカさんを
始めはウザいと思っていましたが、
次第に好きになってきて、
春にはいなくなってしまうということが妙に淋しく感じられるのでした。
そして盛りだくさんの本巻、新エピソードに突入。
整くんに、とある双子の女児、どちらがどちらなのか見分けてほしいという依頼です。
さて、どうなりますやら。
「ミステリと言う勿れ 8」田村由美 フラワーコミックスα
満足度★★★★☆
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