映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール

2019年12月12日 | 映画(あ行)

沸き上がる才能は、誰にも止められない

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世界最高峰テノール歌手アンドレア・ボチェッリの激動の半生を綴る自伝的小説を映画化したもの。

とは言ったものの、白状すれば私、オペラにはとんと関心がなく、
その最高峰というアンドレア・ボチェッリの名前すら知らなかったというお粗末さ・・・。
でも関心が薄いというだけで嫌いなわけではないので、この際見てみよう!!ということで。

 

イタリア、トスカーナ地方でアモス(後のアンドレア・ボチェッリ)は生まれます。
生まれながらの弱視だったのですが、12歳の時に事故で持病が悪化、ついに失明してしまいます。
不自由な暮らしに苛つくアモスを見かねた叔父がアモスを音楽学校へ連れて行き、
アモスはその美しい歌声でコンテストで優勝。

ところが変声期をきっかけに歌手の道は諦め、弁護士を目指すように。
しかし、多くの有名オペラ歌手を育てた歌唱指導者マエストロ(アントニオ・バンデラス)との出会いが
アモスの人生を変えます。

 

弱視だったアモスの楽しみはオペラのレコードを聴くこと。
子どもの頃のこの音楽との親しみが後の彼の人生の下敷きになったことは間違いありません。

ボーイソプラノのアモスの歌が素晴らしかった!! 
私は泣けました。
こういう無垢な歌声に弱いのです。
でも、この声が出せるのはほんの少年時の一時だけなんですねえ・・・。
ホント、惜しいわあ・・・。

 

どんなにもうやめようと思っても、「才能」がそれをやめさせない。
何より好きで好きでたまらない。
自然に湧き上がってくる。
どのような分野でもそういう人っているものですね。
先日見た「パリに見出されたピアニスト」もそうだったなあ・・・。

 

アモス(トビー・セバスチャン)の歌唱シーンは、すべてボチェッリ本人が吹き替えたそうです。
それで、まさにテノールの最高峰をたっぷり堪能させていただきました。
オペラもいいもんですねえ・・・。

<シネマフロンティアにて>
「アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール」

2017/イタリア/115

監督:マイケル・ラドフォード

出演:トビー・セバスチャン、アントニオ・バンデラス、ルイザ・ラニエリ、ジョルディ・モリャ

歌声の素晴らしさ★★★★★

満足度★★★★☆



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