菜の花座文翔館公演『雲雀、はばたきて』、今日からいよいよ仕込みだ。国の重要文化財旧県議会議事堂を使いきっての公演、さて、どうなるものやら?始まってみて、驚いた!センター舞台設置のために届いた平台やら箱馬は、厚さも大きさもごちゃ混ぜ!ええーっ平台って高さ4寸じゃなかったんか?なして、6尺より大きいな??僕としては高さ、大きさのそろった高足と平台を組み合わせて舞台を作るもんだとばかり考えていた。ぜーんぜん違うのだもの!箱足も三種類。こんなとりどりの平台と箱足を使って、どうやって2尺8寸高の舞台を平らに作るっていうの??
当然ながら、作業は最初から難航した。箱足、平台の微妙な高さを、長さ1尺、幅1寸と3寸の角材を使いながら調節していくって、おいおい、そんなことして舞台できんのか?さらに微妙な狂いはウスベニやらコンパネ挟み込んであわせていくって根気のいる作業。しかも、こちらの要求も、建物に合わせているから、平台の寸法にまるで合わない。箱足だけでは足りず、文翔館常備のポータブルステージなんかもすべて総動員!これらを取っ替えひっかえ、ああでもない、こうでもないと議論しながらの作業となった。
それでも、さすがはプロ!山形舞台サービスの面々は、何とかかんとかこちらの要求をすべて受け入れる形で舞台のセッティングを終えてくれた。嬉しかったのは、舞台両袖のバルコニーにある時代ものの手すりを乗り越える階段セッがトが見事に機能したってことだった。ホールの管理者には、かなり心配された提案だっただけに、文化財を傷つける恐れなく、こちらの思い通りに完成させることができたってことはかなりの喜びだった。これがうまく行ったお陰で、舞台、客席の広がりがとても感じよくなった。強気に言い張って本当によかった。それを可能にしてくれたオカダの精密な装置作りには拍手、拍手だね。
でも、こんな作業状況だったから、当然ながら、押しに押して、結局、21時の制限時間までに舞台も照明も仕込みが終わらなかった。まあ、仕方ないよ、こっちの要求も、とんでもないものなんだから。まず、明日は、一気に照明の仕込み、当たり合わせ、色作りもやり、装置の組み立ても終わらせて、午後からは稽古に入らなくちゃなんない。忙しくなるぞ、明日は!
それにしても、すごい舞台だよ!とんて゜もない舞台だよ!明らかに歴史を作ったと思うよ。芝居のできがどうあれ、この舞台そのものは、すばらしい試みとして、語りつがれるに違いない!なんて、オーバーなんだよ!それに、勝負は舞台のセッティングじゃないから。芝居のできだから。わかってるよ。ただ、うーん、こっちの方は、・・・・・不安だ。
でも、きっとやってくれる!菜の花座の奇跡だもの。奇跡の菜の花座だもの。本番は、観客が椅子に釘付けされるようなすっごい演技を見せてくれると思っている。と、言いながらも、せめて、せりふだけはとちるなよなって、せりふ覚えろよ!!って、そんなダメだししてる劇団ってどうなの、いったい?