ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

ちょっぴりマジ怒り、格差社会

2015-03-21 08:04:11 | 暮らし
格差社会、話題になってるねぇ。ピケティさんの来日もあって、議論、大いに盛り上がってる。国会でも取り上げられて、安部首相の認識じゃ、問題になるほどのものじゃないってね。本当かい?

 数日前には春闘の賃上げ要求の回答で出そろって、大企業は軒並みベースアップ。これを取り上げたマスコミは、果たして中小企業ではどうか?非正規雇用の人たちには?って格差社会だぁぁぁって騒いでいたけど、これ違うんじゃないか?いっくら大手だからって、平社員の給料なんてそこそこのもんだろ。たしかにぎりぎりの貧困層から見たら裕福には違いないけど、今問題にしなけりゃならんのは、国民の数%の富裕層が富の多くを取得しているって実態だろ、貧乏人同士で多い少ないって足引っ張りあってる場合じゃないんだよ。

 このマスコミの報道、なんかとっても意図的に感じるんだけど、どう?本来目を向けねばならない格差から、枝葉末節の違いに無理して感心引きつけようとしてないか?一時流行った公務員バッシングと同じ構造だよ。身近に敵を作って、本来の敵を見えなくしてしまうってあれだよ。格差問題でマスコミがやるべきことって、別にあるんじゃないの。

 格差って言って目に見えるのは、やっぱり貧困層だ。以前勤務してた高校では、ほんと、嫌ってほどその厳しい暮らしぶりを見てきた。月1000円足らずの演劇部費をとうとう3年間滞納した生徒もいたし、奨学金をもらっても授業料に回せず生活費に注ぎ込んでしまう家庭も学年に一人はいた。授業料滞納で卒業延期になりかけた生徒の授業料、立て替えたこともあった。もちろん、進学を諦めた優秀な生徒の思い詰めた顔つきは、今も心に焼き付いている。障子が破れ放題の荒みきった部屋に家庭訪問したこともある。お婆さんの年金たよりに暮らしてるなんて子もいたなぁ。格差社会の一方の極、貧困層は見る気になればいくらだって目にできる、身近に溢れてるもの。

 じゃあ、反対側は?富を独り占めしてる人たちってどうなの?身近にいるの?見えてるの?どんな人たちなんだ?何でそんな大それた収入得て、普段どんな暮らししてるんだ?どんな家に住み、どんな買い物して、どんなもの食ってんだ?で、何考えてんの?見えないってことは、いないってこと?それはない。それはぜったいにない!だって、数千万円もする外車走り回ってるじゃない。株でどでかいお金動いてるじゃない。ブランド品の最高級品けっこう売れてるじゃない。一泊数十万円のホテルあるじゃない。なのに、そんな人たちの顔が、姿が、暮らし向きが、見えない!見えない!見えない!

 なっ、マスコミがやることって、こういう人たちをさらけ出すことじゃないのかい。ピケティさんの提言を待つまでもなく、行き過ぎてしまった格差は社会を不安定化する。格差の是正しなけりゃいかんのだよ。だったら、まず、富裕層を見える化!してほしいもんだ。彼らの顔を映し出してくれ。そうすれば、議論は始まる。カップラーメンとパンだけで夕食すませる人たちと、毎週末海外に出かけてリゾートする人たちの食卓を比べて報じてくれれば、それがどんなに非道なことかだれだって直感できるじゃないか。敵を引きずり出せって言うんじゃない。議論の前提として、そんな富裕層の有り様を国民全部が知るってことが大切なんだって言いたいんだよ。

 なっ、マスコミのみなさん、目くらましみたいな本末転倒は止めておくれ。って、今日はちょっぴりマジ怒り。
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