ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

冬とお別れ:味噌作り

2015-03-28 09:04:07 | 暮らし
 とうとう、と言うべきか?やっと、と言うべきか?やって来ちゃったよ味噌作り。もう一週間も前に糀屋さんから仕上がった糀が届いて、忙しい、忙しいと先延ばししてきたけど、さすがにもう限界、腹括ってやるっきゃない、味噌作り。糀は生き物、いくら塩切りして勢い止めてあるって言っても、この暖かさだ、これ以上放っておけば悪くなる。それに春を迎える作業も矢継ぎ早に押しかけてくる。引き延ばしもここらが限度。

 前日からうるかしておいた大豆は15kg、大きなブラ桶3杯、これを鍋に移して火に掛ける。以前は、近所の加工所から大鍋と竈を借りて炊いていたけど、量も減ったことだし、えっ!15kgで!!そう、これで3家族分程度、けっこう食べるもんだろ、味噌って、竈も工夫して煮よう。

 竈は鉄製簡易竈の他に、ブロックを積んで2カ所作り、計3つの竈を作った。





火を絶やすことなく熾きを作ってとろとろふつふつと煮上げること5時間、大きなたらいに均等に移し替えてあら熱を取る。以前、味噌作りが上手く行かないって加工施設があって、聞いてみたら、熱々の大豆に糀を混ぜ込んでたんだ。これじゃ糀の中の大切な酵素、タンパク分解酵素とデンプン分解酵素が熱で壊れて味噌にならない、美味しくないわけだよ。なので、手が突っ込める程度まで温度を下げて、塩切りした糀を混ぜる。





 大豆と糀を万遍なく混ぜ合わせたら、煮汁も少々加えて硬さを調節してから、みそすり機に放り込む。にゅるにゅると出てきた味噌の前身は、まるでうどんかスパゲッティのよう。これを丸めて空気を抜いたら、味噌樽の中にたたきつける。そう、力一杯たたきつける。こうすることで空気がとどまることを防ぐわけだ。中に空気の層が残ると、かびの原因になったりするからね。





 全部の味噌前駆物質を詰め込んだら、表面を平らにならし、かび防止の塩を振って表面をビニールで密閉し、落としぶたをして重石をたっぷり乗せて終了、後はふたをして夏を越せば、かぐわしい自家製味噌の仕上がりとなる。



 冬場の作業にしている所もあるように、春の暖かさが来る前に終わらせる必要がある。暖かくなれば雑菌も大いに活動し始めるから、その前に糀の力を発揮させておこうっていう昔からの知恵だ。今年もどうにか春到来の前に済ますことができた。次に来るのは、種籾の塩水選、育苗ハウスの整備とビニール張り、そして種まき、育苗、田んぼの準備と怒濤の春作業が押し寄せる。味噌作りは、冬のぐうたら暮らしから、春のてきぱき生活への切り替えの儀式。頭からざぶっと水をかぶって、鈍った身体とおっくうがる怠惰な心目覚めさせる。

 さっ、春よ来い、いつでも来い!でも、もうちょっとたらだらしてたいんだよな、ストーブの前で。

 
コメント
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