ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

米作り難行苦行の始まりだぁぁぁ!

2016-06-06 12:40:51 | 農業

 田植えから2週間、、田植え後のつかの間の一休みもこれにてお終い、いよいよ、田の草を相手の苦難の日々が始まる。これから8月はじめの出穂までの間、除草機押し、Uホー除草、手取り除草と試練の数々が待ち受けている。覚悟は、・・できている。

 一つ田に最低で3回、多ければ5回は入る除草機押し、最初は土が締まっていて、辛いんだよなぁ、我慢のしどころだ。へそ下3寸丹田にぐいっと力を込めて、一歩、また一歩と押し出していかなきゃならん。覚悟を決めて、初めの一押し、おおっ?軽いじゃないか!?えっ、どうしたの、このゆるゆる感は?除草機の爪車を無理やり土にかませていかなくても、押すだけで土の中にぬめり込む。あとは押すだけ。下手に先端の舳先を下向きにすると、どこまでももぐっていって、潜水艦さながら?そんなこたぁないが、ずぶずぶとと埋まってしまうほどだ。

 こんなトロトロ土になってるなんて!幸せ!トロトロ、いいんだよ。トロトロがもてはやされんのは、寿司やチャーシューだけのことじゃない。田んぼの土だってトロトロは大歓迎なんだ。土の粒子が細かくなっているっとことだし、つなぎの有機質も増えているってことだから。いいよ、いいばかりだ。苗の根張りも良好だし養分も豊富で生育だって速いはずだ。除草については、願ってもない好都合だ。強引に土を反転させなくても、除草機を押していくだけで、トロトロ土がかき回され、ひっくり返されて、表面の雑草の芽は簡単に埋め込まれる。押した後も表面を塗り壁のように覆って、雑草の芽生えを邪魔してくれる。何より、除草機押しが、楽ぅぅぅぅぅ!20年以上もバカっ正直に堆肥を入れ続けてきた、そのご褒美だね。

 草丈18センチ、苗も順調に育っている。がっしりと根を張りすっくと立ちあがってるやつが多いが、中には、なよなよの軟弱野郎もいる。力強く機械を押して行くと、かき回されて水面に浮いた雑草の根が絡みつき、へなへなと倒れ伏す不甲斐なさ。やれやれ、手間のかかる奴めらだ、1本1本、手を差し伸べてへばりついた雑草の幼生を取り払い、立たせてやる。いいか、次回までには自立せいよ!なんて、説教するまでもない、稲だって、時間があれば、すぐに一丁前になるんだ。今だけ、よちよち歩きの今だけ。人間と同じことだ。押してる時間と立ち止まって、苗をの手助けしている時間と同じ、まったく手間取る。まっ、でも、これは、初回限定の七面くささなんだから、仕方ない。

 なんたって、トロトロ土だから、軟弱苗に対する怒りもほどほどに収まって、作業は順調!と、進んでいったら、なんと、5メートルもの、植え残し!ありゃ、こっちにも!トロトロ土がくれた上機嫌もいっぺんで吹き飛んだ。1本、2本の欠株じゃない。ずらっと5メートルだよ。もう、補植、いったいなにしてたって言うんだ!?ここは神さんに補植を任せた田、全部終わったって言うから、それ信じて、後追い補植には入らなかったんだ。もう!もう!!もう!!!わかった。たとえ家族といえども、信じてはいけない!ってこと。こと、補植に関しては。仕方ない、余り苗を植えておくか。とても2週間の遅れはとりもどせっこないが。

 朝、8時半に始めた除草機押し、途中休憩1回をはさみ、3時間ぴたりで1反3畝終了。終わってしまえば、数々の腹立ちもすべては田を渡る風が遠く吹き去ってくれて、達成感たっぷりの上機嫌だ。このブログ書き終えたら、もう1枚の田んぼにもはいろうか?なんて、絶好調じゃないか。そりゃそうだ。ハーフマラソンを針の筵で走り終えた翌日のこの元気だもの。うーん、これ、ちょっと自慢したっていいよな。って、自慢してるしぃぃ。

コメント
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