何だって始める時は不平、不満、不安が付き物。置農演劇部で演歌ショー始めた時だって、子どもミュージカルの公演が増えた時だって、部員たちのブーイングは激しかった。休みなくなる!セリフ覚えられない!そんなの無理!言い出しっぺとして、ここで諦めたら、世の中何にもできない。実際、東京公演だって実現したし、1日に午前、午後ミュージカルと演歌ショーなんて変則ダブルヘッダーだってやっちまった。定期公演、大会出場なども含め、年間50回を超える公演なんて大記録?を打て立てるまでになった。不平たらたらだった部員たちも今じゃ、濃い部活だったよねぇなどと懐かしんでいる。
高校生なら、顧問が右と言えば右、左と言えば左なんだが、あっ、こんな強圧的な部活指導、今時絶対NGだろうけど、アマチュア劇団となるとそうもいかない。大人だし、仕事持ってるし、考え方それぞれだし。新たな試みには常に異論、反論が待ち受けている。去年、公民館から老人クラブ対象のステージを依頼された時も、団員たちの顔にははっきりと書かれていた、「何もそんなもん引き受けなくたって」。町から認知症サポート事業のコントを引き受ける時も、同じこと、いや出演回数20回!となれば、そんなの無理、無理、無理!積極派は座長の僕と事務局Gさん、劇団運営の中枢2人がやる、となれば、渋々ながらも従うしかない、ってことで5月、川西中学校での公演から始まった。
月2回のペースですでに3回目、来週は吉島小学校での公演が控えている。
年間20回となれば、ダブルキャスト、トリプルキャストを準備しないわけにはいかない。やれやれ、ここでまた、すったもんだがぶり返すのか、と内心うんざりだったのだが、これが、なんと、自分たちでさっさとセカンドチームを結成、事前稽古もてきぱき予定立てて進めている。演出なんか蚊帳の外、どんどん仕上げて、最後のチェックだけ、仕方ないから見てもらうか、って調子。いいよ、いいんだ、それで。すでに演出は終わってるんだから、後は、役者たちのもの、さらにさらに面白いものにしてくれればそれでいい。いっつも、僕が引っ張ってるなんてあり方の方がおよそ不自然なんだ。自主的に稽古に励むメンバーたち、なかなか楽しそうだしね。
セカンドチームが軌道に乗ったから、第3、第4のチームもスムーズに名乗りを上げてくれるだろう。年20回の公演、これなら乗り切れる。そう、始めることなんだよ、何だって。頭でぐじぐじ考えてたって埒あかない。だいたい、考えるって言ったて、たいがいは、無意識の怠け心や自信のなさに唆されてるだけなんだから。案ずるより産むが易し、昔の人は良いこと言った。これで劇団の活動領域も広がった。地域での認知度も上がった。役者の技量も自信もついた。
9月には、町敬老会でのアトラクションも頼まれたって、おいおい、僕は聞いてないけど!!!