ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

年越しそばは食うか、だってなぁ・・・

2019-01-03 10:44:00 | 食べ物

 紅白見ない、行く年くる年なんて知らん、世の中のありきたりに背を向けて始まったひねくれ者の年の瀬、今じゃ、そんな肩肘張った反骨精神なんかじゃなくなった。ごくごく自然に、1年を振り返らない、取り立てて何もしない、平然といつものの時間に流される。うるせぇ!んだよ、平成最後って。この昭和とか平成とかで括って何かを見ようって姿勢、大嫌いなんだぜ。30年近くの年月、幾つかのキーワードでまとめ切れるのか?わかった気になれるんか?!自分の人生振り返ったて、わかるだろ、そんな単純なもんじゃないってことが。マスコミとかジャーナリストの手なんだよ、割り切りゃわかりやすいだろ、複雑な時の流れを自分勝手に切り取って、御馴染みのラベル貼って店先に並べる。お客さんもするっと腹に収まるものがお好みだ。おっと、正月そうそう、むかっ腹激発、まったく、暴走ジジイ丸出しだぜ。

 なんもしない、ただ、本読んで、キーボード叩いて、ビデオ見る、そんな大晦日だったが、一つだけ、慣例に従っちまったなぁ。

 年越しそば食っちまったぜぇ。ったく、柄にもなく一人年越しそば、風情も情感もありゃしない。

 夕方までは、さて、夕飯、なに食う?三日前から始めた雑煮で行くか?そう、餅ついたからねぇ、さっさと食ってかないとカビさせちまう、って、正月なんて関係なく雑煮、焼き餅の日々を過ごしてるんだ。まっ、それもいいんじゃねえか、俺流の雑煮は野菜だっぷり、鶏肉どっぱりで栄養満点の野菜煮込みだから、これさえ食って、あとリンゴとかミカン食らえば、健康食そのものなんだ。が、待てよ。なんか大事なもの忘れちゃいねえか?

 そうだ!山芋だ、山芋!今年、おっと、もう去年になるか、初めて出来た山芋、これ使わずに年越せるか!そうさ、トトロ蕎麦食わにゃ。

 キュウリや手有りササゲのトンネル、余った部分に山芋を植えた。トンネルの両側に2品種、4本ずつ。でも、し慣れないもんだから、ついつい忘れちまって、片側は耕運機で耕しちまった、もう、まったく、札とか立てとけよ。残ったもう一方、とっくり芋の方は、勝手に伸びあがって、トンネルフレームに絡み付いていた。ここらのやり方じゃ、長い竹竿立てて、さらに上えと誘引するんだが、やらにゃいかんと、と思いつつも放ったらかしのまま、これまた忘れちまった。

 で、雪も降って、最後の最後の畑終い、赤かぶ掘って、茎立ち刈り取って、さっ、これですべて完了だ、と見回してみて、ほい、しまった!山芋掘ってねえじゃんか。多分、芋になっちゃいないだろうが、まっ、来年の種にでもなれば、って掘ってみたら、これが思いの外の太りよう。おお、儲けたね、まさか、山芋できるなんて。こりゃ、年越し蕎麦はとろろ月見で決まりだな、ってほくほくと仕事を終えたんだった。

 よしよし、一つ、世間様並みに年越し蕎麦ってやつを食ってやろうじゃないか。もちろん、とろろ月見でな。

 出汁は雑煮用に取ってある。煮切りも常備している。あとは、蕎麦茹でて、山芋すり下ろすだけ。思い立ったがなんとやら、ささっととろろ月見蕎麦の出来上がりだ。これにたっぷり我が家産刻みネギを放りこんで、いざ、

 ああ、今年も一年、これで終わりだなぁ!なんて感傷は一切なく、美味ぇ、美味ぇと汁まですすり切って完食!自分で育てた山芋で締めくくれたってことが何よりの年越しだったな。

コメント
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