ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

ポンプ修理、兄ちゃんのプロ意識!

2021-11-12 11:31:18 | 暮らし

 もう3時間過ぎたなぁ、ぶっ壊れかかったポンプ相手に、設備業者の兄ちゃんが頑張ってる。床下潜り込んで、LEDライトと携帯の灯り頼りに、何度も何度も差し水しては電源を入れモーターを回す。出ない。水が上がって来る気配さっぱりない。

 ダメだよなぁ、一晩空回しして吸い上げのフィンが変形しちまったんだぜ。兄ちゃんに言わせると、そこはなんとか使えそう、問題は熱でパッキンが溶けたことだって。プロの目からはそう見えるんだろう。

 直ったところで、30年超の屑鉄同様のポンプ、交換の時期なんだから、さっさと諦めてもらっていいんだぜ、なぁんて言えるわきゃない。ダメでも無駄でも、運転の可能性を探って繰り返しいる。給水管との接続部を外してみたり、配水部を取り換えてみたり。すべては、一日でも早く水を出してあげたいとの熱意、プロ根性が支える執念だ。仮に新品を取り付けるとしても、製品の出荷が滞っている今の状況では、取りつけまでに何日かかるかわかららない。その間の不便をしのぐためにも、ちょろちょろでもいい、目の前のポンプを動かしたい。うーん、ありがたい!立派、その心意気!

 作業開始から3時間ほどたって、パッキン部分をパテで覆って応急処置してみた、固まるまでしばらく様子を見たい、ってことでようやく床下から這い上がってきた。普段なら、業者とかもてなしたりしないんだが、さすがにここまでやってくれてるとあっては、茶の一杯、菓子の一皿出してねぎらいたい。自家製ブドウパンを食べてもらいながら、30分世間話で時間をつぶす。修理作業再開。

 おっ、なんか音が変わった!うん、たしかにポンプが水を吸い上げてるぞ。よしっ!これで助かった!って喜ぶこちらを相手にせず、さらにポンプを動かし続ける兄ちゃん。吸い上げが止まらないとだめなんだとか。ポンプの下のタンクが満杯になると自動で電気が落ちる仕組みになっている。その動作の確認と、十分に吸引しきるパワーがあるかどうか、それを見定めて初めて修理完了になる。

 緊張の数分間!ダメだ、いつまで経っても止まらない。いつの間にか水が上がる音も消えて、一瞬の喜びは地下水脈に流れ去った。

 すぐに注文はしてみるが、いつ納品されるか・・・、の不安な言葉とともに半日の必死の努力が終わった。

 と、なれば、1週間程度の長期戦は覚悟せにゃならんぜ。畑の井戸からの水運搬、寸胴、バケツ頼りじゃとてもじゃないが、心もとない。ここはやっぱり非常用ポリタンクだな。余計なプラスチック製品を買い入れるのにはちょいと抵抗もあったが、こうも停電が頻発するとなると、万一の備えどころか千一、百一の非常事態対応が必要だろう。この際、常備してポンプが直れば、風呂場の置き水用にしてもいいか。なんたって、20リットルタンク、寸胴、バケツとはくらべものにならない。

 ほぉ、満タンにして流し場に横置きすると、蛇口ひねって水が出るんだぁ!これは助かるなぁ。いちいち手桶で汲んで使ったり、洗い桶に溜めたりする必要がない。

 使い始めてみると、20リットルってけっこう量がある。大切に節水して使ったら、ほぼ1日持った。うん、これで洗い物も畑の井戸に運ばずとも、台所で済ませることができる。

 よっしゃ!日に1度は水運搬に励まにゃならんけど、まっ、そのくらいの苦労は、被災地思えば、楽々ポンだぜ。我慢の域にさえ達しない。1週間でも10日でも来い!腹を括ったその夕方。携帯に着信あり。

 「ポンプ入ることになったんで、明日の午前中、取り付けに行きます」

 おおぅっ!なんと最短、一日で手配完了!す、すごい!助かるぅぅぅ!この喜び、わくわくするぜぇ。明日、午前、そこまでの辛抱だ。明日の昼には蛇口から豊富な井戸水がほとばしり出るんだぁぁぁ!

 さっ、汲み置きの水、じゃんじゃん使おうぜ!って、おい、この際、水の大切さ学んだんじゃないのかよ。

 

  

コメント
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