さぁて、セリフは入っているかなぁ?動きも身についているかなぁ?
本番10日前通し稽古。フツウ、これじゃ遅いよな。1カ月前くらいに通して、その後、何度でも通し・小返しして仕上げて行くもんだ。でもまあ、セリフの入りの遅い菜の花座、さらには、わずか1カ月半前に台本上がった新作、まっ、よくぞ通せた!ってところだぜ。
ただ、通しって言ったって、始めては止まり、直したり確認したりしては進む、って徐行運転、試運転だ。まず、全体の構造とか、個々のエピソードのつながりとか掴んでもらえりゃそれでいい。場転の音楽だって初めて入れたわけだし。
照明なんてまだプラン作成の段階だし、効果音もまだできていない。舞台監督が、口で、キーッとかドスン!とか疑似音入れて間に合わせた。
ただ、衣装の方はほぼ決まってきているし、今回目玉の新型防護服?も、道具さんいいものを作ってくれた。見せびらかしたいところだが、ここで見せてはネタばれ、楽しみも半減しちまうから、公演の方に足を運んでもらおうか。
あんまりベールで覆い通しても、しみったれ、自信ないんだろ、って文句言われそうだから、初っ端のシーンだけ、ちょい見せしておこう。
なんじゃぁ?時代ものかぁ?って誤解されそうだけど、これは出だしのサプライズ。この先の8つのエピソードはしごく真っ当にコロナ禍の今を描写するので、ご安心を。
本当は、プロンプターなしで通したかったが、役者によって、セリフの入りはまちまち。うーん、この先頑張っておくれよぉ!って人もいれば、もう完璧だ、後は面白くなるばかりって人もいて、これも菜の花座らしい、っちゃらしい。
場転音楽は40年前のリズム&ブルース。また好き勝手やってぇ、って批判は百も承知!この芝居にゃこの音楽なんだぜぇ、理屈なんて抜き、ピンと来たんだ、直感よ。
途中各駅停車のゆっくり運転、それでも2時間で終われて、なんとカーテンコールの段取りまでしちまったぜ。短い舞台はいいなぁ、二人芝居のオムニバスも楽でいい。ただし、演じる立場としちゃ、端役、脇役なんてなし、10分間を二人で演じ切るんだから、大変だけどな。
今週末から2日の休み挟んで、連日稽古で本番に一気になだれ込む。毎日のように2度3度繰り返せば、磨きがかかってくるはずだぜ。手前褒めじゃあるが、台本は悪くない。あとは、役者と演出の力量だな、っておっと、演出も俺だった。