演出の思い付きに振り回された!
って、不満の声が聞こえて来そうなので、先に謝っちまおう。
すまん!
本番前日に無茶な注文すんなよ!
ほんと、それ。
そのブラウス地味過ぎ!とか、モンペも赤はダメだとか、ダメだしされたら、睡眠時間削って探すしかないよな、もっと前から指示しろての。
照明プランだって同じ、せっかく道具さんが作ってくれた時計、
過去に戻ったシーンにゃ照明当てて、とか、独白シーンの立ち位置変更、そこ当てて、とか、なんだよ、突然変更って。
その独りセリフ、喋る位置、最初は階段、次にその前の椅子、
最後はベランダ前、
って、もう、全然稽古する暇ないじゃない!
もうほんと、演出、場当たりの思い付きなんだから。
一言弁解、いざ舞台に上がってもらって、装置や道具の前で動いてもらうと、閃いちまうのよねぇ。こうしたら、いけるぜ!とか、この道具生かさなくっちゃ!とか、この明かりだと、やっぱり衣装はこれだよな!とか、次々にアイディアが浮かんじまうのさ。
事前に細かくイメージできない、これ演出として大きな欠点、わかってる。判断をずるずる先延ばしするから、切羽詰まったところで、急遽変更、急転換。まったく、振り回される役者やスタッフは生きた心地しないよ、絶対。
と、殊勝に反省しつつも、これが俺の持ち味でもあるよなぁ、なんて開き直ってしまうわけでもあるのさ。
良く言えば、アィディア豊富、溢れ出るイメージ、次から次と閃いてしまう、って、振り回される方からは勝手にしろ!だよな。
台本だって、そんな思い付きと閃きで書き進んでるようなものだ。
ただ、思い付いたアィディアをすべて要求してるかって言えば、そんなことはない。
そりゃ求められる側の戸惑いも十分わかってるからね。これは対応できそう、この人にゃ無理とか、けっこう細やかに判断してる。
だが、今回はあまり遠慮せず、要望をどんどんぶつけた。役者も照明さんも道具さんも対応できる力持ってるってわかってたからね。
そう、力量が確実に上がっているのさ。
突然の注文にも、臨機応変で即応できる。素晴らしい!
演技や照明、装置の変更だけじゃない。仕込みでも、目を見張る瞬間があった。
これまでは、なぐり、金づち使う作業だと男性陣が主に担当していたが、今回は、ベランダ前の階段の蹴込みやパンチカーペットの釘打ち、すべて女性たちでてきぱきと済ませていた。
そうだよなぁ、任せりゃできるのさ、女だから無理、とかそんなこないから。それは男の仕事だから、ってのは、男女役割分担の押し付けなんだよ。
力だって、男の方が強いとは限らないし、トラックへの積み込み、ロープ掛けなんて、男たちを尻目にちゃっちゃか済ませていたからな。ロープの万力結びだって、オジサンたちが尻込みする中、さっさとやってのけてた。
もっと、それ、高校演劇部の出身者だったけど。
そう、思い出した、演劇部の顧問の時、男、女の仕事をできるだけ分け隔てしないってことをモットーに指導してたんだった。それ俺やるよ、なんて女子生徒への思いやり見せようものなら、余計な事すんな!って叱り飛ばしてたっけ。
これからも菜の花座、仕事はどんどん任せる、要求水準は高く設定する、遠慮はしない、って、おいおい、まだまだ突然の変更とか無理強いするつもりかよ!?
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