2020年9月13日(主日)聖霊降臨後第15主日
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父メッセージ
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
愛する兄妹姉妹の皆様、今日のミサの福音では、イエズス様が奇跡を行なった歴史的な出来事を読みました。
「ナイムの寡婦の一人息子を復活させた」このイエズス様の様子を見ると、私は本当に、私たちには2つの事が分かると思います。
1つは、イエズス様が、私たち人間の事をどれほど深い愛を以って愛しておられるかという事です。
第2は、イエズスがマリア様をどれほど愛しておられるかという事です。
イエズス様は、私たちを愛して、そして私たちから悲しみを取り除いて、私たちを喜ばせようと、いつも思っておられます。
そして今日ナイムの青年が復活したように、私たちも洗礼を受けた時に、霊的に復活しました。
私たちにとって最も大事な価値は、最も重要な大切な宝物は、この「三位一体の超自然の命が、私たちの中に生きている」という事です。この「命」こそが、「イエズス様と一致している」という事こそが、私たちにとって最も大切な価値を持っています。
なぜかというと、これこそが、私たちを永遠の命に導くからです。もしもこれを失ってしまっては、もしも罪を犯す事によってこれを無くしてしまっては、成聖の恩寵を失ってしまっては、私たちはもう天国に行く事はできなくなってしまいます。私たちには尊厳を失ってしまいます。私たちは地獄に行くにふさわしい者と、永遠の死を受けるにふさわしい者となってしまうからです。
ですから、この私たちが洗礼の時に頂いたこの超自然の命、三位一体の命を大切に守るように致しましょう。天主様の御恵みによって守る、という決心を立てましょう。
そして私たちには、問題・不幸な事・あるいは辛い事・嫌な事がたくさん身に降りかかるかもしれません、「あぁ、何でこんな事が」「何でそんな事が」と。
しかし私たちは、「十字架の中」にのみ、本当の解決策、本当の手段、本当の答えを見つける事ができます。
そうすると、私たちにとって最も大切なのは、イエズス様と一致している事ですから、天主の命を守る事ですから、むしろ「十字架の中」にこそ、実はイエズス様との一致を見出して、イエズス様の愛を感じて、私たちにとっては喜びの元となったり、幸せの、幸福の元となります。
ですから、この「イエズス様との一致こそが大切だ」という事をいつも頭に、念頭に置く事ができるようにお祈り致しましょう。
第2に、今日ナイムの寡婦を自分で進んで慰めようと思ったのは、これはもちろんイエズス様が、マリア様の事を思ったからに違いありません。
なぜかというと、「もうすぐ、寡婦のマリア様も、ご自分の御一人子を十字架の上で失ってしまう」という事を思いやったからに違いありません。ですから「ぜひ、」マリア様とこのナイムの婦人がこの一致して、「あぁ、何とか、何とかしたい」と思ったに違いありません。
ですから、頼まれもせずに、このお母さんを慰めました。
ですから私たちも、マリア様を、イエズス様と同じように愛する事に致しましょう。そしてマリア様を御悲しませさせないように、マリア様をできるだけお喜ばせする事ができますように、お祈り致しましょう。
明日は、十字架の称讃の祝日で、明後日は、マリア様の御悲しみの祝日です。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。