広告の感想...
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カミサンから聞いた。
娘が行きたいのは、ライフデザイン学部らしい。
25年前、そんなのなかったよなぁ……。
10年前、20年前にはなかった新しい学部の開設や、社会に目を向けた「キャリア・就職支援」体制など、大学などの高等教育機関は時代にマッチした新しい理想像を求めて、ダイナミックに動き始めています。
いま、学校では何が起こっているのか---。大人たちにぜひ知っていただきたいと思います。
「日経進学ナビ」を通じ、ぜひ、ご自身のめでお確かめ下さい。
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なんてことが、広告に書いてあった。
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今回のエントリはこの日経の広告についての感想です。
25年前。。。 僕が先生になる前だ。確かに学部の名前は増えた、学びの種類も増えた。大学進学者数の割合も大きく増えた。
この25年。特に1991年の大学教育の大綱化とそれに伴う教養課程の再編(廃止)が、大学の教育をある意味で専門学校化させたことは否めないと思う。細分化された学部は様々な学部名称を名乗り、専門性を主張している。でも、ここまで「学」が本当に細分化されているのだろうか。様々な名前(看板)で学生を集めている学校は、その存在意義-最近のはやりの言葉だとミッションか-に見合った教育をしているのだろうか。
よくアメリカの大学教育の専門性のことが取り上げられたりするが、アメリカの大学教育は決して専門性の追求だけではないと思う。日本で言う医学部や法学部に相当するもの(18歳から教育して、医師や法曹をめざさせる学部機関)はないというし、Liberal Arts教育は厳密に言えば異なるかもしれないが、教養教育への投資は日本の大学よりも多いような気がする。4+2の実質6年間で基礎教養と専門的職業知識の基礎を身につけさせているような気もする。もちろん単純に長い期間勉強させればいいとは言わないが、4年間で世の中が大学に求める専門性を身につけた-少なくともその専門性の基礎教養を身につけた-学生を社会に送り出せるものなのだろうか。こんな複雑で知るべき知識は多く深くなっているのに。。。
そうなのかもしれないが、そうでないのかもしれない。
漠然とした不信感が社会から大学に向けられている。僕はそんな気がしてならない。