再度オランダに向かって出発。オランダは国土の半分以上が標高0m以下という国です。長い間水浸しの土地を、水をくみ出して干拓地にするために活躍した主役が風車なのです。
その風車群を【世界遺産】キンデルダイクに訪ねました。19基の風車が世界遺産に登録されています。ちなみにオランダに残存している風車は1000基弱だそうです。
今から250年前に作られたもので、羽根の長さは29mで木製。稼働する時はこれに布を張るのだそうです。
以前テレビで見たとき、まだ風車の中で生活している人がいました。水と戦い水に親しむ人たちは、今に至るまで風車を守ってきているのです。スペインの風車と違って水辺の風車は、シャッターを切る最高のビューポイントでした。
ここから1時間足らずで、女王の住むロイヤルシティ、デン・ハーグに到着しました。
ビネンホフ(中庭)と呼ばれる一帯には、外務省、国会議事堂、女王の執務室など13~17世紀の風格ある建物が並んでいます。ここもやっぱり水辺に面しています。
この並びに、「オランダで最も美しい建物のひとつ」と言われるマウリッツハウス美術館(写真では、真ん中の建物)があります。美術館には、日本語のイヤホンガイドがありましたが、1時間あまりの鑑賞時間では、優先順位をつけて観ないといけません。フェルメールの『デルフトの眺望』と『真珠の耳飾りの少女』、レンブラントの『自画像』と『テュルプ博士の解剖学講義』は必見です。
添乗員さんがキンデルダイクの青空を見ていいました。「この青空と雲が、まさにオランダの空なのです!」
その青空と雲を象徴するのが、左の『デルフトの眺望』です。世界で最も美しい風景画のひとつと聞いたこがありますが、写真ではその美しさが出ないところが残念です。
右の『真珠の耳飾りの少女』は「北方のモナリザ」とも言われて、2000年に大阪市立美術館で展示されたので、これで2度目のご対面。少女の振り返った瞬間の表情をしっかりととらえた1枚は、人の心と目をとりこにしてしまいます。ファンの多い絵です。
アムステルダムに移動中に、手前の川と向こうの川の水面の高さが違うの見つけました!これがオランダなんだとなっとく、なっとく!
小学生のころ、堤防の亀裂を見つけた少年が、そこに手を差し込んで、しびれるのもかまわず村の洪水を未然に防いだ話が教科書に載りました。その時は理解できなかったけど、今、わかりました。
海抜マイナスの土地を、ここまで発展させてきたことに深く感銘を受けました。
そろそろ観光も終わりに近づきました。今日は天気も良くて、終わりよければすべてよしにしましょう。