夕食は部屋食ですが、朝食は汗ばむくらいに暖房が効いた部屋で食べます。雪見の朝食はまた格別です。
味噌汁の具は「みみのり」。3月初旬の手のしびれるころ自分たちで採取したものだとメニュー表にありました。コリコリしています。しぼりたて牛乳のこの濃いさがたまりません。松永農園の卵は黄色が薄め。卵焼きがとてもおいしかったです。
外は粉雪が降っていますが、小さい鳥たちも朝食に訪れていました。黄色く見えるのは、鳥用のトウモロコシです。今年の冬は小鳥が極端に減って異常だとご主人が心配されていました。
葉を落とした枯れ木は株立ちの美しさが見えて風情があるものです。緑をまとったもの、紅葉のものと四季に訪れてみたいものです。
敷地の広大さを表すにはデジカメではとても無理ですが、写真を合成してみました。過ぎてみればあっという間の温泉タイムでした。帰るの日の空は荒れ模様。おかみさんの「千歳はちょっと雪が降ってもすぐ飛ばなくなるから」という言葉を軽く聞いていましたが、あとでやはりその通りになりました。
長万部の駅でのスノーグラバーの跡形。右の簡易温度計はマイナス4℃を示していますが、体感温度は寒くはありません。私の防寒対策は綿のインナー、薄手のセーター、ちょっと重たいライナー付コート、薄手ウールのショール、手袋、靴下用ホッカイロです。薄着にしておかないと、室内でコートを脱いだ時に汗をかいて大変なことになりますから。
函館から千歳に向かう特急は大混雑。指定席の通路まで大きいスーツケースを持った外人客でびっしり。後でわかったことですが、函館は大雪で飛行場がマヒしていて急遽JRに切り替えたようです。冬の北海道はこんなことまで考慮に入れて旅行をしないとスケジュールがトラぶってしまうのが教訓になりました。
飛行場に着くと、やはり運行中止や大幅な遅延が出ていました。左は搭乗が50分遅れた時の室内からの写真。右は搭乗後さらに1時間30分機内で待った時のもの。かなり吹雪いて滑走路は使えない状況に陥りましたが、長い待ち時間も私にはめったにない白銀の世界を飽くことなく眺めていました。
吹雪が止んでやっと滑走路の除雪作業が始まりました。薄暗い中で除雪車10台が列をなして滑走路の雪と戦っているのが、九州人の私には珍しい光景でした。ずらりと並んだ除雪車のテールランプの美しい残像が思い出に加わりました。
不安だった積雪の北海道の旅も、滑って転ぶこともなく白銀の美しい思い出が残る旅になりました。これで雪の中の旅にも自信がついたというものです。
札幌に住んだこともある姉から「その土地の人でも冬に一度は滑るというけど、無事に家に帰れておめでとう!」とメールが入りました。3週間前に私が階段から転がり落ちたことが心配だったようです。