前々回放送の最後に、僧を引き連れた興福寺別当が猛々しい表情で道長に申し入れにやってきます。その名は「じょうちょう」とだけナレーションがありました。
「じょうちょう」。数年前に読んだ澤田瞳子さんの格調高い『満つる月の如し』の「定朝」を思い浮かべましたが、友人から借りた本だったので手元にはありません。もう一度読みたくてリユース購入ボタンをポチっ!
しかし、その後の番組予告で「じょうちょう」は「定朝」でなく「定澄」であることが分かり早合点に苦笑!
それでもいいのです。平安の時代をきめ細かく描写し、道長も主要な人物として登場します。ドラマと並行して読めばより深く観賞できます。
その本が今日届きました。
定朝は道長ばかりでなく庶民の心の拠り所となる仏像を作った仏師です。庶民を思い仏像を刻む。澤田さんの本は、本の重さ以上に手応えが重たい本です。