NHKBSプレミアムで月曜~金曜13時から始まる名画が楽しみです。録画しておけば好きなときに、一時ストップしながら見られるのでストレスフリー。幸いに夫と興味の傾向が同じ方向だから安心して観られます。
学生時代には読むべき本として、信者のいかんを問わず必ず「聖書」が含まれていました。何度も手にしましたが、数ページも行かないうちにギブアップ。そんな私に阿刀田高さんの本は画期的でした。
7月のシネマから。
●「クオ・バディス」は皇帝ネロの圧政とキリスト教弾圧、壮大なスケールのスペクタクル史劇は3時間も。CG技術もない1951年にはエキストラ出演、となると今の映画ではもう見られない場面です。
●「シェナンドー河」は南北戦争時の農場を営む家族の結束の物語。
●「眼下の敵」は第二次大戦時の米駆逐艦とドイツUボートの船長の頭脳的な駆け引きに緊張しっぱなし。実体験を元にしています。音楽はアカデミー賞にもノミネートされた黛敏郎。
●「天地創造」はアダムとイブ、カインとアベル、ノアの方舟、ソドムとゴモラの旧約聖書の物語です。これだけ聞いたら食傷してしまいそうですが。
「天地創造」は私にはハードルの高いワードですが、この感覚が変わったのが、阿刀田高『旧約聖書を知っていますか』という本にめぐりあってからです。
学生時代には読むべき本として、信者のいかんを問わず必ず「聖書」が含まれていました。何度も手にしましたが、数ページも行かないうちにギブアップ。そんな私に阿刀田高さんの本は画期的でした。
固い話を、いかにして読者の心をリラックスさせてから進めようかと工夫されています。
「アイヤー、ヨッ」の掛け声で始まるのはお囃子でなく、アブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフの主要人物の順番です。
この4人の前にアダムとイブがいて、この4人のあとにモーゼが、やがてダビデとソロモンが登場し、これが旧約聖書の主な部分です。この流れを掴んで読めばかなり楽です。
映画を思い出しながらもう一度読み返しています。
そうそう、カバー装幀とカットは和田誠さん。少し前に亡くなられた、平野レミさんのだんな様です。
この 「知っていますか」シリーズには、『ギリシャ神話を知っていますか』『新約聖書を知っていますか』『コーランを知っていますか』があり、大まかな流れを掴むのにとてもわかり易いです。