3連休のデパートはコロナの影響は影を潜め、来館者の顔にはマスクはありません。若い世代の活気ある光景には日常が戻った安堵感があります。
でも「高齢者」自体が弱者。私はまだまだマスクが放せません。4年間の習慣は怖いもので、マスクがすっかり皮膚の一部になった感があります。
今日のコンサートは久しぶりに妹と一緒です。
始まる前のプレトークは下野さん。プログラムの簡単な説明の後に大学での挿話。
今の学生は言葉を省略形で話しベートーヴェンの第九→ベト9。ドヴォルザークの第九→ドヴォ9。
「それではモーツァルトの第九は?」と問いかけ、ボソッと「モツ2」と呟いてさっと舞台を去られました。
観客の頭が「モツ2」を「もつ煮」に変換して笑いが起きた時には、下野氏の後ろ姿は舞台袖でした。福岡は「もつ鍋」「もつ煮」の街。おおいに受けました!チャーミングな方なんですね。そんな楽しい空気に包まれてコンサートは開演しました。
開場したらなるべく早く席に着くと、こうしたプレトークのサービスに出会います。
小山さんはモーツァルト:ピアノ協奏曲第20番。美しい澄んだ音。カデンツァのソロも見事。第3楽章の迫力ある演奏は、指と腕と体の動きが2階席からよーく見えました。さすが大ベテランのきらめく音色でした。今回で4度目の感動です。
ショパンコンクール第4位の快挙も、昭和の終わり頃は今ほど大騒ぎではありませんでしたが、往年の根強いファンはたくさんいます。特に白髪男性がめだち、青春の中の貴重な1ページだったのがわかります。
(アンコールのカメラはOK。#をつけて発信してとのことでした)
ドヴォルザーク交響曲第8番。フルートが鳴り出して、やはりドヴォルザークの世界だと実感しました。
ドヴォルザーク交響曲第8番。フルートが鳴り出して、やはりドヴォルザークの世界だと実感しました。
第9番よりは馴染みが少ないのですが、指揮者の熱が伝わり、ドヴォルザークのボヘミア世界が少し広がりました。
日フィルの福岡公演は49回目だそうで、楽団側の挨拶にも親密さが感じられ、来年の公演も決まっています。