この映画が町の映画館に来たのは60数年前。小学生だった私は留守番で、両親と姉の話す「海が割れた」という壮大な感想を、興味深く不思議な思いで聞いていました。
それから60数年、BSシネマ「十戒」の録画を見て、ヒントになる本を繋げながらやっとモーセの出エジプトを理解できました。
映画では最初からヘブライ人を奴隷として扱っていましたが、文庫本によれば、その3~400年前、ユダヤ人が飢饉が元でエジプトに大量に移動した時期があったのです。エジプトでユダヤ人が富み栄えたため、エジプト王の怒りを買い、苦役が強制されたのです。ユダヤ人は自分達の神の出現を固く信じてエジプトに同化することを拒んでいたのも敵視された原因です。
奴隷的な惨めなユダヤ人を救うために、彼らを率いて「出エジプト」を行ったのがモーセです。
エジプトを脱出した後、モーセはシナイ山で神から「十戒」を授けられ、そこで神とユダヤ人をの関係が確立していきます。この後を託されたヨシュアはカナンの地を目指します。そして40年をかけてカナンにたどり着きます。まさに民族の移動の戦いです。
作者は人間の活動の本質は「移住」と「移動」にあり、さまざまな移動と融和、同化を繰り返しながら歴史は今日に至っているという視点が面白いです。
カナンを目指して40年間彷徨ったとよく聞きますが、彷徨ったのではなく、年月をかけた民族の移動だったのです。納得、納得。
今年もブラムリーが手に入りました。生食すると顔が歪むほどに酸味が強いリンゴです。もともと調理用ですが、酸味を好む私は少しだけ生食します。
700gを煮詰めて500gのジャムに。
早速パイを作りましたが、卵黄を塗りすぎて焦げてしまったので、軽くこそぎ落としました。酸味の強いブラムリーはパイにぴったりです。
しっかりした味のトルコ茶が合いました。