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Pretenderの備忘録

サンフランシスコ交響楽団

2012-11-19 23:36:01 | 音楽 Classic
サントリーホール LD2列4番


指揮 マイケル・ティルソン・トーマス
ピアノ ユジャ・ワン

ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 op.43
アンコール プーランク:ピアノ連弾ソナタより第一楽章

マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調

正直、あまり期待していなかった。
ティルソン・トーマスは、20年近く前にロンドンで、彼が音楽監督をしていたロンドンシンフォニーのマーラー5番を聞いている。
もう一度くらいどこかで聞いたかもしれない。
割合と陰鬱で神経質な音づくり、シノーポリ系かなと思った記憶がある。

ところが今回はどうだろう、彼自身も、がりがりから、健康的な体格となって、表情も明るい。
サンフランシスコという感じの明るいサウンド、力強い。メローな陰影は物足りないものの、こういうサウンドもいいのではないかと納得させられてしまう。

ラフマニノフ、力強いが、ガンガン鳴らすというのとは違う。透明感がある音だ。
ピアノもしっかりしている。

アンコールは、指揮者とピアニストの連弾で、会場を沸かせる。

そしてマーラー。かなり遅いテンポで、彼の師匠のバーンスタインを彷彿とさせる。
そう、彼はバーンスタインの弟子だったのだ、だから、アメリカのオーケストラとのこの明るさはむしろ本来のものなのかもしれない。
金管も、崩れることもなく、弦も力強いし、アダージョでは繊細な音を奏でる。
1,2楽章を続けて、4,5楽章を続けて、3楽章の前にちょっと時間をとるのは小澤さんもそうだった。

観客も非常にノリがよいというか、凄い盛り上がりだった。
座席は2階席の中盤から後ろのセンターの前2列が空席で、多分後援が招待にしたのが、上手く入らなかったのだろう。
こういうのはたまにあるが、金を払っているファンはどうおもうだろうか。

いずれにしても、期待していなかったのに、これからベートーヴェンはあるものの、今年ナンバー1のコンサートだったかもしれない。


コメント
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