きのうのブログを読むと、順調に干し柿作りが進んだように見えますが、現実はそうは・・・・・
だって、包丁が使えない子どもたちを使えるようにしようとはじめたのですから。 干し柿になるまでには教師と子どもたちの悪戦苦闘があったのです。
まず、子どもたちを異年齢のグループに分けます。 上級生が下級生を世話しながらむくためです。 小さい子のために小ぶりの包丁も用意しました。 子どもたちは柿の渋から洋服を守るため、母や祖母から借りただぶだぶのかっぽう着(エプロンではありません)を着て集まりました。 かわいかったのですよ。
包丁の扱い方、柿のむき方を丁寧に教え、怪我をしないための注意を口を酸っぱくして繰り返しました。
さて、こちらは我が家の、西村早生を使った干し柿です。 2回目はみごと成功して、白い粉が吹いています。 へたが外れないように少しだけ皮を残すのですが、中によだれかけのようにたくさん皮が残っているのがありますね。 もちろん、こんなにたくさん皮を残すのはよくないのですが、長い渋柿と違ってうまくむけなくて・・・・・
つぎは、もとの柿と干した柿の大きさを比べるために写しました。 こんなに小さく縮んでしまうのです。だから、よっぽど上手にむかないときれいな干し柿はできないということです。
子どもたちはと言うとー、なにしろ大半の子が初めて包丁を持って柿をむくのですから、
☆ ブリリアントカット・・・・ゴボウのささがきのように柿をけずりとる。ダイヤモンドのような多面体に。
☆ ピラミッド・・・・・大胆に、身ごと3回ぐらいでけずってしまう。 大きさはもとの柿の半分ぐらいになってしまう。 乾くとピンポン球みたいに小さくなる。
☆ ぎざぎざ・・・・のこぎりの歯のように表面がぎざぎざになる。
☆ しましま・・・・ところどころに帯状に柿の皮を残す。 かわくとそこがかさぶたのように残る。
☆ そしてもちろんよだれかけのようにたくさんの皮を残したものも。
こんなのがたくさんありました。
皮をむいだ柿は、上の方に穴をあけ、紐を通します。 教頭先生が、太い針金の一方を丸く曲げ、そこに紐を通して柿に突き刺すと、紐が通るような道具をたくさん作りました。
そして、干し柿つくりは、干した後の作業が大変なのです。 表面が乾いたら、堅い身を少しずつ、少しずつもみほぐしてやわらかくしていきます。 そうしないと、干しっぱなしではかちんこちんに硬くなって、歯が立たなくなってしまいます。 子どもたちがゴム手袋をはめ、毎日交代で揉んでいくのですが、寒風の中で何百個もの柿を柔らかくしていくのは本当に大変でした。でも子どもたちは文句も言わず、黙々と、ではなく楽しくおしゃべりしながら作業をしていました。
2回ぐらいで収めようと思ったのに、まだまだ話は続きます。 すみません、またあした。