ゴールデンウィークの5月3日、車で走っていると、麦わら帽子をかぶりタオルを首に巻いて、くわやシャベルをかついで長靴をはいた人をたくさん見ました。 ああ、川掃除だ、いよいよ田植えの季節だなと思いながら通り過ぎました。
今は大きな水路はコンクリートで固められていますが、昔は、水路は石垣で造られて草もたくさん生えていました。 川掃除は、田植え前に水路の泥をさらえたり草を引いたりして、水の通りがスムーズに行くようにする作業です。 米作りにはこうした地味な下準備があるのですね。 農家の人は必ず参加しなければなりません。
連休の初日です。 遠出するのは次の日からですね。 そしたら、 5月4日にもほかの場所で川掃除の人を発見。 連休の中日かあ~。 農家の人にはゴールデンウィークもなにもないようです。 でも、それぞれの地域で決めていることですから、みなさん納得なのでしょう。 ちなみにうちの方では毎年4月29日にすると決めています。
クレソンでいっぱいだった水路も、さっぱりしてきれいな水が流れていました。
なぜ祝日にするところが多いのでしょう。 兼業農家の人のことも考えて、休みの日に設定していると思われます。 それに祝日だと覚えやすいし、毎年同じ日に掃除できます。 日曜日だと、年によって4月30日になったり5月3日になったりと、3,4日のずれがありますから、その後の作業に差し支えることもでてくるわけです。
5月5日、桜三里を通りましたら、山間の棚田ではもう田植えが始まっていました。 この分だと、川掃除は連休に入る前にすませたのでしょうね。
せまい棚田に稲を手植えしていました。
上から見ると水の張られた田んぼと畦の曲線が美しいです。 でも、今まで考えてもみませんでしたが、この美しさも、世間の浮かれ気分をよそに黙々と働く人がいてこそなのですね。