桜三里の道ばたに、白い花が目につくようになりました。
これは特別立派な枝振り。
近くで見ると、こんなにかわいい花です。
子どもの頃、河原にこの木があって、花が咲く頃には必ず見に行きました。 お嫁さんのかんざしみたいだなあと一人で(友だちと遊んでいるときはゆっくり見られないので)見とれていたものです。
この花が卯木というのだと知ったのは大人になってから。
卯の花の 匂う垣根に
時鳥 早も来鳴きて
忍び音もらす 夏は来ぬ
この歌に出てくる卯の花というのが、卯木なんですね。 この歌も好きな歌です。 卯木が咲くと必ず歌いたくなる歌。 でも、卯の花がどんなのか知らなかったし、ホトトギスも見たことないし、ましてホトトギスの鳴き声なんか知らないし・・・・恥ずかしながら「忍び音」は「忍び寝」と思っていました。 昼寝してていびきかなんかかいているのかと。
今頃卯木を垣根にしているうちなんかあるのかなあ、と疑問に思っていましたが、この歌は万葉集か何かの歌が下敷きになっているとか。 遠い昔には卯木の垣根があったのでしょう。 白い花が咲き乱れる様を想像すると、現代でもこんな垣根があってもよいように思いますが。
ところで、ウツギと名のつく木はいっぱいあるんですね。 さきほどの卯木の近くにあったハコネウツギ。
花も葉も全くちがうのになぜ? ほかにもタニウツギだのバイカウツギだのあってややこしい~と思っていたのですが、ネットで調べてみましたら、ユキノシタ科とスイカズラ科と両方の科にウツギと名のつくものがあるんですね。 ようやくわけがわかってきました。 ところで、あるページに、「卯の花の写真です」と載せてあったのがクチナシの花だったんですけど、訂正してあげようにも手段がありませんでした。
5番までの歌詞のうち2~4番までは記憶がありません。
5番は
五月(さつき)やみ 蛍飛びかい
水鶏(くいな)鳴き 卯の花咲きて
早苗(さなえ)植えわたす 夏は来ぬ
あちこちで田植えも始まりましたね。
そしてー
先日、初めて蛍を見ました。 たった1匹、孤独に光っておりました。 わりと近くにいたのでカメラを向けてみました。 ほら、
失礼しました。 ふざけとんか! って言われそう。
四国地方は梅雨入りしたそうです。 さわやかな季節とももうお別れか~。 よい季節はほんとに短いです。