この間からヒガンバナについての疑問が頭を離れません。そのきっかけとなったのは、小さな新聞記事。毎日、ボタニカルアートと植物の解説が出ているのです

先日その欄にヒガンバナが掲載されていて、それによると「ヒガンバナは種がないので、種では増えない。」のだそうです。
ええ~ そんなことってある?つまり、ヒガンバナは球根(鱗片)で増えると?
あの広場に現れたヒガンバナの群れをみると、にわかには信じがたいものでした。
かなり離れて咲いているヒガンバナ。
これは球根が次々と増えていったのが分かります。




先日植物に詳しい弟夫婦に聞いてみましたら、やはり「種はできない」と即答されました。染色体が三倍体なのでだめなんだそうです。コヒガンバナという種類があって、それは二倍体なので種ができるそうです。たしか生物の授業で習ったような・・・・
じゃあ、何にもないところにぽつんと生えているのはどうやってそこに生えたんだろう?
たとえば、
周囲にはヒガンバナが一つもない生け垣のまん中に。
下の方にはピンクの花も。この球根はどこからやってきたの? この家の持ち主がわざわざ植えたとも思えません。
これは聞いても分かりませんでした。
ところで、ヒガンバナは毎年のようにアップしているので、一応過去の記事を確認しているのですが、なんと数年前に「ヒガンバナは種ができない」と自分で書いているではありませんが。
ショック。学んだことをすっかり忘れていたことが。しかもそう書いておいて、疑問も何も持たずスルーしていたことが。ああ~自分の記憶力に危機感を感じます。
ともあれ、わたしの疑問は解決できないのでネットでいろいろ調べてみました。
そこで分かったことをまとめてみると
〇 飛び飛びに生えているのは、増えてせり上がった球根が地表にせり上がり、転がっていったり水に流されたり動物にくわえられたりして移動したものと思われること。
〇 山などにぽつんと生えているものは、かつてそこに人が住んでいて植えたと考えられること。
〇 まれにコヒガンバナという二倍体の花が有り、それは普通のヒガンバナに先駆けて咲くということ。
〇 コヒガンバナには種ができて繁殖すると言うこと。
あれ?そういえば9月1日に咲いているヒガンバナがありました。それも2箇所。あれがコヒガンバナだったら今ごろ種が付いているかしら。だけど多分見分けが付かないでしょうね。
柿畑の中は乗用の草刈り機で草を刈ったり、トラクターで耕したりした跡があり、機械の入らない木の根元や畑の端っこだけ草やヒガンバナが残っています。そこからヒガンバナが広がっていくので、木の周辺には花が多かったのかなあと思います。

そしてトラクターでかき混ぜられた球根はあちこちに散らばって、空き地いっぱいに花を咲かせたのではないでしょうか。何となく納得。だけど説明の付かない場所もまだまだあります。
もう一つの疑問
近頃よく見かけるピンクのヒガンバナ。どうして色が変わったかということ。

じつは何年も前にピンクの花の球根を持ち帰ってプランターに植えたのです。しかし、翌年咲いたのは普通の赤い花でした(今でも咲いています)。と言うことは、わたしが持って帰った突然変異ではなく、たまたまその年の何かの影響で色変わりしたということです。
またまた弟に聞いてみましたら、これも即答でした。「除草剤」だそうです。環境に優しいという除草剤は、雑草の葉にかかると根に浸透して枯れますが、ヒガンバナは球根なので枯れません。たまたま薬品がヒガンバナの近くの土の中に残ると、色変わりの影響が出るのだそうです。





なあんだ、というかやっぱりというか、わたしは石ころの多い土地など、水分不足になりがちな場所でピンクが多いと感じていたのですが、化学物質のせいでしたか。オシロイバナなどは除草剤がかかると、枯れずに斑入りの葉っぱになることがあります。それを考えると、人体に全く影響がないとはいえないのではないか、わたしはできるだけ使わないようにしたいと思います。
けれど、本当に突然変異で色が変わってしまったのがあるかもしれません。それを確かめるにはもう一度ピンクの花の球根を植えるのがいいのですけれど。
こんなこと追求している場合じゃないよ、あた子さん、と心の声が・・・・庭の草引きと、花畑の草引きと、春の花の植え付けと、部屋の掃除と、やることいっぱい・・・・