笹倉湿原
うかつなことに、スマホのカメラでも引いて撮れる機能があることをすっかり忘れていました。全貌が写っていません。
深い森の中にぽつんと存在する、ウマスギゴケに覆われた湿原。
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昭和33年に学術調査隊が発見するまで、営林署の職員など、ほんのわずかの人にしか知られてなかった幻の湿地です。その神秘的な美しさから「神の庭」と呼ばれています。
その静謐なたたずまいを写真で見たとき、こんな美しい場所が愛媛にも・・・と思いましたが、自分で行こうとは思いませんでした。そのころは、個人的な山登りは無縁のものと思っていたのです。
しかし、友人は違いました。ずっとずっといつかは行きたいと思い続けていたのだそうです。それを聞いて私ともう一人の友人とが、仲間と一緒なら行けるかもしれないと思うようになったのです。
晴れ続きの日には苔が乾いて茶色っぽくなり、雨続きの日は水没してしまうというこの湿原。苦労してたどり着いてもあのとき見た写真のような美しい景色を見られるとは限りません。
しかし、
イッペイさんに言わせれば、「今までで1番苔がきれい。」
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わたしたち、よっぽど心がけがいいのか、運がいいのか。いや、運が強いと言うべきでしょうか。今まで行った皿が峰や世田山はすべて快晴と緑の美しい日。それはもちろんそんな日を選んで行ったのですが、今日は違います。半月以上前に計画を立てて実行しただけですから
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娘は、5年ほど前と今年と2回ここに来ましたが、湿地は小さくなっているそうです。乾燥化が進み、向こうの方から笹が進出してきています。いずれは消えてしまうかもしれない小さな湿地なんです。
湿地の周りはロープが張られていてわずかに水がしみ出していました。これ以上は近寄れないので、ウマスギゴケの表情はうまく写せませんが、
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全体を見れば
庭には馬が駆け回り、鳥が遊んでいます。
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大きなヘビがするすると横切っていきます。
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中央の小さな池には周囲の笹が映り込んで
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ここのどこかに神様も遊んでいるような
そんな雰囲気を醸し出していました。
周囲は杉木立。営林署の職員が知っていたと言うことは、この林は人工林なのかな? 杉木立の中は乾燥して草もまばらでした。そこで軽食をかねて休憩。
木立の間から見る湿地はまた違った美しさでした。
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十分堪能したところで下山。
きつい坂は下りもきつくて、とにかく転ばないように用心しいしい下りました。もっと早く下りられるかと思ったけど、やっぱり予定より1時間遅れ。合計2時間遅れで土小屋テラスに着きました。
ここで、途中の見晴台から見た神の山ふたつ
いつもみるのとは全く違う姿の石鎚山。険しく神々しい姿でした。
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普段は多分三角形の側面から見ているんです。人が寝ているような形に見えます。
子持ち権現山
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ここも山岳信仰の対象であり修行の場なんだそうです。そして石鎚と同じように鎖場があることを初めて知りました。
さて、土小屋テラスで遅い食事を取り(ジビエ料理がおいしいらしいですが、わたしはアマゴの甘露煮をのっけたうどんにしました。)石鎚の湧き水を使って作ったというビールを買って帰路につきました。
夜、一人で祝杯をあげました。おいしかった~