あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

イヌタデとサクラタデ

2021-11-01 22:35:59 | 植物
 セイタカアワダチソウの群れが一部欠けていて、別の植物が。
 
 
 白い花の群れ。これってもしかして、サクラタデでは?
 
 
 やはりそうでした。この一つ一つの花の愛らしいこと。
 
 
 
 こんなにもたくさん生えているところを見たことがありませんでした。たまに見かけてもせいぜい2,3株。だから今まで私は、多分珍しい植物だろうと思っていたのです。
 
 同じ仲間のイヌタデならいやになるほど生えています。
 




 間にぽつんぽつんと白い花が咲いているのがかわいいです。タカサブロウかな?
 
 赤まんまと言われるだけあって、米粒のような小さな花がくっついています。
 


 今の時期、どこを通っても群れて咲いているのを見かけます。そしていつも亡くなる直前の母を思い出します。
 
 母が入院していた病院では、ボランティアの方が廊下のあちこちに花を活けてくれていました。それも、道ばたや庭先に咲いている普通の花を主体にして。あるとき、このイヌタデが活けられているのを見て母がびっくりしたように「これは道ばたに生えている草じゃろ?」と言いました。母にしてみればイヌタデなど花瓶に挿すようなものではないと
いう認識だったのでしょう。けれど、そのあと、「案外かわいいもんじゃなあ。」と言いました。
 写真に撮っておけば良かった、わたしもイヌタデがこんなにすてきなものだとはそのときまで思ったことがありませんでした。もう回復する見込みのない人が最後の時を過ごす緩和病棟で、小さな野の花がどんなに安らぎを与えてくれたことか。ボランティアの皆さんはあえて華やかな園芸植物ではなく、暮らしの中になじんできた花を活けてくださったのだと思います。
 
 サクラタデは、初めて見たのはもう何十年も前、田んぼの畦で見つけました。けれどもうそこには生えていません。時々は山近くで見かけますが、このあたりではサクラタデはないものとあきらめていました。
 
 ところが。
 
 あったのですよ、思いがけないところに。
 
 みかん畑の草刈りをした後、わたしは別の畑の草を刈ったのですが、刈ってしまった草の中に、サクラタデが混じっていたのです。
 


 しまった! 根っこが見えています。そのサクラタデは長く延びたセンダングサやセイタカアワダチソウに埋もれて、それに負けまいとひょろ長く延びていました。それもたった二株です。
 私は切ってしまった花の部分と、根っこの部分とをポリ袋に入れて持って帰りました。このままではまた大きな草に埋もれて、やがて消滅してしまうと思ったのです。まだ刈ってなかった一株はそこに残しておきました。この場所で増えてくれますように。そして我が家でも栽培するつもりです。せっかく見つけたサクラタデを絶やさないために。
 
 とりあえず土に埋めて水だけかけておきました。あとできちんと植え直します。
 そうしたらほんの4,5日で
 


 新しい芽が出てきました。 意外と丈夫なんだぁ~。
 花の部分は水を下げてしおれてしまいましたが、これもとりあえず外の水槽に突っ込んでおきました。そうしたら
 
 
 茎から根っこが!
 
 増やすのは簡単かもしれません。調べてみたら、サクラタデは日当たりのよいしめった場所が好きなんだとか。乾燥には弱いそうです。なるほど。水はけのよい畑地では見かけなかったはずだ。日当たりのよいしめった場所? そんな環境、家のどこにある?
 
 そこではっと思いつきました。そうよ、バケツに植えればいいのよ。小学校や幼稚園では稲のバケツ栽培をしているところがあります。鉢植えは穴が空いて水はけをよくするけれど、バケツならしめった状態を保てます。
 と言うわけで、稲ならぬサクラタデのバケツ栽培を試みます。
 
 畑に残した一株は・・・・夫が仕上げに機械できれいさっぱり刈ってしまいました。ほら、一株持って帰って正解でした。
 
コメント (2)
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