あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

大山牧場でバター作り

2018-10-06 09:47:59 | 旅行
 長尾寺を出て次のお楽しみは大山牧場でのバター作り体験。
 大山牧場=だいせん牧場と早とちりしたわたしはてっきり鳥取県へ行くものだとばかり思ってたのに・・・近くにある「おおやま牧場」だったのです。

 バスを降りると仙人のようなオーナーが迎えに来てくれていました。そこからせまい田舎道を歩くこと5分。よいお天気ののんびりした午後。先ほどのごちそうで膨らんだお腹が少しだけ緩んだかもしれません。

 

 工房に着きました。 

 真っ白いミルクのような毛並みのわんちゃんがお出迎え。



 ふく君といったかな。人なつっこくて写真モデルになるのがとっても上手。

 しかし

 はて、牧場はどこに? 
 どうもイメージしていた四国カルストのような牧場とはちがうみたい。
 素朴な木のベンチに座ってオーナーの奥さんから大山牧場についてのお話を聞きました。
 香川県には酪農家は少ない、その数少ない酪農家のなかでもジャージー種の牛を飼っているのはここだけだと。あの白黒まだらの乳牛はホルスタインというミルクの量が多い牛なんですね。ジャージー種は、茶色の牛。乳脂肪分の多い濃厚でおいしいミルクを出すのですが量がとっても少ないのでもうけにならない。だから自家製のチーズやケーキに加工して経営を工夫しているということでした。ここで作ったロールケーキや焼き菓子は東京の紀伊國屋デパートで販売しているのだとか。孫に安心して食べさせられるように不要な添加物はいっさい使ってないということでした。こういう言葉、ばあちゃんたちには弱いのよねえ。あとでいっぱいお買い物をしました。

 さて、お話上手な奥さんと違ってオーナーさんは寡黙な人。白髪交じりの長髪を後ろで束ねて、ひょうひょうとした風貌でした。実はわたしの知っている人にもこんな人がいるんです。ちょうど年格好もにています。そう、若かりし頃ロングヘアがはやって、男の子みんなが肩まで髪を伸ばしていた世代の人。

 バター作りは至って簡単でした。
ミルクとクリームの入った瓶をもらって



 ひたすら上下に振る。



 振る 振る 振る 振る 振る ただこれだけどなんだか楽しい~
 
 「六分経過」と添乗員さんの声

 まだまだ 振る振る振る

 10分過ぎても変化無し。疲れてリタイアする人もでてきました。 うまくいかないときは1時間振ってもだめ、と脅迫めいたオーナーさんの言葉に、みんな必死です。
 そのうち
 おや?なんだか手応えが違ってきたぞ。ずっと液体がパシャパシャするだけだったのですが、ゴトゴトという音が混じり始めました。



 もうちょっと、と言われてさらに振り続けます。すると


 おお!かたまりはじめた!
 ここからはゆっくりと瓶を回して形を整えていきます。



 大きく一つにまとまるはずが・・・・ちょっと振りすぎたんですって。もうこれ以上どうにもならないそうなのであきらめました。

 お楽しみ、試食タイム。小さな塊でよかったかも。二つほどふたの上に取り出して



 配られたクラッカーにつけて食べてみました。



 まだ水分を多く含むバターは、ホイップしたようにふわふわで脂っこくなくさっぱりしていました。これならいくらでも食べられそう。だけどみんなに食べさせたかったので、残りは持って帰りました。

 このあとソフトクリームをもらって食べ、東京でしか売ってないというロールケーキやチーズを買って帰りました。

 ふく君。お見送りせずにお昼寝タイム。



 このバター、帰ってあけてみるとたくさんあった玉が固まって一つに。しかも締まって普通のバターのように固くなっていました。バスの揺れがバター作りに適していたのかも。残った液体は牛乳なのでそのまま飲みました。低脂肪牛乳? いや脱脂ミルク? これを乾燥させたら脱脂粉乳か?

 最後にいったのは讃岐ワイナリー



 いやあ、香川県でワインの生産をしていたとは。
 ここの目玉商品は「さぬきレッド」という赤ワイン。お値段もなかなかのものでしたが、試飲してみるとなかなかおいしかったです。(すみません、赤ワインの味、よくわからないもんで。わたしはくせのない白が好みなの)いろいろ迷いましたが、讃岐レッドのノンアルコールというのをかってみました。





 飲んだ感じは? う~~ん? ワインというよりブドウジュースに近いかな? ジュースとなるともう少し酸味があったほうが・・・・そして沈殿物がすごい。ポリフェノールたっぷり、と思わせる飲み物でした。

 この讃岐レッド、何とかというブドウとヤマブドウとを掛け合わせたブドウが材料になっています。


 
 デラウェアより小さくてヤマブドウより大きい、とってもかわいいブドウです。まだ色づいていません。以前旅行でヤマブドウの干しぶどうを買ったのですが、そのとき普通のブドウよりポリフェノールやミネラルがうんと多いと言われました。野ブドウのDNAの混じったこのぶどうもそうなんですって。健康のためにも良さそうですね。

 ワイナリーのうらからはこんな景色が見えました。



 向こうに見えるのは小豆島。いつのまにかこんなに海に近いところまで来ていたのです。


 菜懐石の「静」バター作りの「動」ゆったりと、しかし楽しく充実したバス旅行でした。
コメント (4)
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長尾寺の菜懐石

2018-10-05 12:13:57 | 旅行
 バス旅行のちらしで「菜懐石」と「手作りバター」の文字を見つけ、とびつきました。なんの予備知識もなく調べもせず、家族にどこに行くのかときかれて、さあ、大山牧場とあるからあのへん、といい加減に答えてバスに乗ってみればー
 長尾寺は、87番札所でしょ?と隣席の人に言われて、はあ、そうだったのか。



 もう40年くらい前にお四国参りをしたことがあるのですが(それも2回も)この景色には全く記憶がありませんでした。

 本坊膳所へ案内されました。

 玄関横にお庭へ入る門があって



 すてき。

 
 さて、本題に入る前に住職さんのお話から得たうんちくを少々。興味のない方は読み飛ばしてください。

 1 この長尾寺は、天台宗

   びっくりです。そもそも四国八十八箇所は真言宗の空海(弘法大師)が定められたお寺。それ  になぜ天台宗が? 八十八か寺の中には何カ所か天台宗があるそうです。


 2 「同行二人」どう読む?

   見学に来た小学生は「どうこうふたり」と読むそうです。
   正しくは「どうぎょうににん」八十八箇所参りをするお遍路さんには常に弘法大師がついてい  らっしゃる。ということです。

 3 誤変換・・・ JA 接待 もう懲りた

   ○ のうきょう→農協→JA 正しくは納経 最近ブームの御朱印を受けると言うことですが、お四国さんは納経なんだと、霊場会長さんががんばっているそうです。御朱印を受ける場所は納経所。ははは・・・がんばってください。何もかもローカルが消えて全国統一されてしまうのはわたしも反対す。

   ○ せったい→接待=もてなしの見返りに自分にとっての有利を求めること 正しくはお接待 お遍路さんに食べ物や休憩所などを無償で提供すること。これはお遍路さんには御大師様がついていらっしゃるからそのためにおもてなしをすることだそうです。
   
   ○ もうこりた→もう、懲りた  正しくは亡己利他 縦書きにしてレ点をつけるとわかりますが、己を亡くして他を利する、こと。これがお接待の精神だということです。これぞ元祖ボランティア精神。いまもお接待の風習は残っています。四国が誇る精神文化だと思います。


    わかりやすく宗教的な押しつもなくく楽しく聞かせて頂きました。  

 こんなお話を聞いているうち食事の用意ができましたとのご案内。

 広々と新しい建物でした。トイレがすてきなんですよ。

 

 まるで高級旅館か割烹のようなしつらえで、食堂は先ほどの前庭と、東屋のある裏庭と両方が見渡せる広間にテーブル席でした。足元が畳ですので素足にもやさしい。



 出てきたお料理は、もちろん精進料理です。

  焼き胡麻豆腐(右上)
  かごの中上  エリンギと小松菜煮浸し 菊の花
      左  白和え
      右  ずいきとタマネギ黄身酢がけ
       
 
 
  下のほうだけアップ
   上から左回りに
   卯の花稲荷 オクラ巻き金山寺味噌 玉こんにゃくの麹煮 にんじんカステラ
   かぼちゃ団子 ウサギにんじんと丸十(さつまいも)レモン煮 栗素揚げ  



   椀物ーバターナッツ豆腐 椎茸旨煮 冬瓜 インゲン 生きクラゲ 酢橘 道明寺麩



   揚げ物ーイチジク なす レンコン ベビーコーン 穂じそ 



   小芋甘味噌かけー写真なし

   二色湯葉 彩り野菜 ひじきの旨煮 ジュレ掛け



   二色の湯葉は白大豆と黒大豆から作った物

   ご飯



   ふたを開けると


   栗ご飯でした。敷物は、このお寺に伝わる古い絵手本帳をコピーしたもので、小菊の図柄でした。
   
   そば 薬味のネギの細さにびっくり。


   デザートー甘酒羹 りんご。甘酒は麹から作ったアルコールのないものです。

  いかがですか? もうおなかいっぱいでしょ?でもまだあるんです。食後通されたのはひろいお茶室。ここで抹茶をいただきました。お菓子は



 甘納豆入りおはぎ。一口サイズで、普段のわたしならぱくっと食べてしまうところでしたが、丁寧に小さく切って
 ほどよい甘さでいくらでも食べられそう。わたしおはぎ大好きなんです。

 お茶室に行くまでに小さな中庭がありました。



 お茶を頂いている間、住職の奥様がいろいろお話を。この方が調理場しておられるのでした。 どおりで繊細で愛らしいお料理だったわけだ。料理についての質問にも答えてくださいました。
 今日の料理に使われた野菜は約五十種類。大半が地元で採れた物で野菜などは出汁を取ったりして余すところなく使い切るとか。ご飯に添えられていた昆布も出汁を取った残りをつかっているとか。そしてお運びのお手伝いさんは近所の主婦の方。仕草が洗練されていたなあ。
 
 旬の新鮮な材料を丁寧に調理していただく、これぞ贅沢というものでしょう。
 来て本当によかった・・・初めて出会ったツアーのお仲間と、しみじみと語り合いました。

 残った時間で本堂と大師堂にお参り。ここで本堂の作りにびっくりしました。最初のお話で、他のお寺とは少々違っているとはいわれてましたが、

 正面がガラス張り。ご本尊が見えません。(わたしたちは本堂の中で拝んではいましたが)
見えるのは自分なんです。したがって、自分に手を合わすことに。
 わたし、はっと思ったんです。これはこのお寺のしかけなのか? 
 なぜなら奥の見えない観音様が「御仏は己が心に」そうかたりかけているように思えたのです。
 何らかの救いを求めてお参りする人々に、自分の中の仏なるものを見つけなさい、救いはあなたの心にあるのですよ、と。
                      注 あくまで個人の感想です

コメント (2)
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台風のあとさき

2018-10-03 09:10:41 | いろいろ
 台風一過
 すかっとした青空ではありませんが、駆け抜けてくれてよかった。
 30日、中山川の水位が上がっているというニュース。中山川は普段は水がほとんどありません。ニュースになるほど水位が上がるなど、よっぽど大雨だったに違いありません。翌日孫たちとドライブに出かけて土手を通ってみました。

 上流にはまだ濁流が流れていました。

 向こう岸と手前の河川敷、草がなぎ倒されているところまで増水したと思われます。

 取水堰


 川幅いっぱいに水が流れるなんて・・・ 滅多にないことです。

 台風が過ぎると今日から10月。さすがにもう秋ですね。

 でも、うちの朝顔はけなげに咲いています。



 何年か前に植えた朝顔の子孫。勝手に生えてきたのでお世話もしていません。だから他の兄弟たちはみんな酷暑の夏に枯れてしまいました。たった1本残った朝顔です。毎日1輪ずつ花が咲きます。今は冬になっても盛大に咲き続ける朝顔が人気のようですが、わたしは夏しか咲かない朝顔のほうがいいです。それが寒くなってもがんばっているとつい、応援したくなります。

 夏の花と言えば、この間まで相当元気に咲いていたポーチュラカ。台風の後どうなったかなあ。。

 お彼岸前まではこんな様子でした。
 信号待ちでみかけたおうちのポーチュラカ



 華やかな群れに思わず車を降りて撮ったポーチュラカ





 ですが、昨日回り道して見たらみごとに葉っぱだけに。グリーンの塊がひろがっていました。このまま置いておいても11月くらいまでは活きていますが、花はうんと小さくなって貧相になるでしょう。急に寒くなったということかな? もう半袖はいらなくなりました。


 今年の猛暑の後遺症もまだ見られます。

 丈夫な椿の葉が

 
 やけどしたみたいでしょう?

 これもけっこう肉厚の葉なんだけど


 先だけが枯れています。が、新しい葉が出て、あの暑さからやっと逃れたことをものがたっているようです。今年の夏は、人間も生き物も植物もがんばったね。

 
コメント (2)
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